2012年02月24日

調査能力の基本

 仕事をしていたら、自分宛の電話が回って来ました。発信者を確認したところ、「○○リサーチ」という所でした。聞いたこともない名前です。
 我社には同姓の人間が何人かいます。しかも、うち一人は悪質な名簿屋に名前と職場の住所を捕捉されており、たまにインチキ業者から勧誘電話がかかってきます。そのような電話が何度か回ってきているので、今回もそれかと思いました。
 そこで、とりあえず部署名を名乗りました。ところが、相手は当然のごとく、自分を指名してきます。そこで名乗ったところ、「当社は大手調査会社の依頼を受けて企業の状況を調査する会社で、1月に御社の調査をしたく電話した。すると、今は忙しいので2月下旬にしてくれ、と言われたからかけた」と言ってきました。
 確かに、日経BPなどから、たまにシステム構成の調査を調査したい、という電話が来たりします。しかし、システム担当である自分の所に会社全体の調査がかかってくる事はありえません。もちろん、1月にそのような電話を受けた記憶もありません。
 その旨を話したのですが、先方は「とにかくその時2月下旬と言ったのだから調査に応じろ」の一点張りです。不可解に思いながら応じているうちに、経理・財務部門にいる同姓の社員の事が頭に浮かびました。
 それなら確かに話が通ります。そこで再度確認したところ、やっと、1月にはその人の上司と会話した、という事を話しました。
 こちらは、最初に出た時に、部署名を名乗っています。それを聞けば、経理や財務をやっている部門でない事くらい誰でも分かります。
 だいたい、話をしていれば、こちらの口調から、面倒だから回答を拒否しているのでなく、完全に身に覚えがない、という事くらい分かるはずです。その時点で、前回電話に応対した経理・財務部門に所属する人の名前を言えば、このような無駄な会話は発生しませんでした。
 そちらの部署に回そうか、と言いましたが、さすがに相手も恥ずかしくなったのか「状況を整理して出直し、またかけます」と言って切りました。
 それにしても、所属部署を聞いても疑問に思わず、その後の話を聞いても、自分が同姓の別人にかけている事に気づかないわけです。率直に言って、こんな人に、会社の状況を調査する事などできるのだろうか、と思いました。
 ちなみに、その人が最初に切り出した時に出した「大手調査会社」は誰でも知っているほど有名です。そのため、その調査会社のブランドまで疑いたくなってしまいました。

2012年02月24日 23:17