2011年12月09日

賞与を貰うと恨まれる国

 冬のボーナスの季節となりました。その中で、マスコミやネットで「公務員のボーナス増額」および「東電社員へのボーナス支給」が大悪事であるかのように批判されています。
 別に、公務員のボーナスを削ったからと言って、それが住民サービスにまわるわけでもありません。また、東電社員のボーナスを削ったところで、それが原発事故の被害者にまわる事もないでしょう。
 私は原発には反対ですし、前世紀半ばから今にいたるまでの電力会社のやってきた事にも好感は持てません。だからと言って、その会社で働く人がボーナスを貰っても別に腹は立ちません。
 同様に、国や自治体が政策として進めている事にもかなりの疑問や批判があります。だからといって、そこで働いている人のボーナスには興味はありません。
 したがって、彼等がボーナスを貰うことが大悪事であると煽る人および、それに乗る人々には強い違和感があります。
 だいたい、本当に彼らのボーナスが減額されたりなくなって何かいい事があるのでしょうか。
 もし「ボーナス減額論者」の願いがかなったとしても、「東電や役所がボーナスを減らしたから、我が社はボーナスを増額します」などという会社は絶対にないでしょう。逆に、「景気も悪いし、よそも減らしているから、我社も減らします」という会社ならいくらでもありそうです。
 ある意味典型的な「人を呪わば穴二つ」に通じる考えだよな、と思いました。 

2011年12月09日 23:57