2011年09月23日

勝利至上主義でファン離れ?

 プロ野球・中日ドラゴンズの落合監督が今期限りで退団となりました。その理由として、いくつかのマスコミが「好成績を残したものの、観客動員は減少していた。これは、勝利至上主義の采配が原因」みたいな書き方をしていました。
 昨年から野球を見るのをやめたため、この評価が正しいのかを判断する材料は持っていません。とはいえ、この書き方にはかなりの違和感がありました。
 これまで、スポーツをはじめ、勝敗を争う競技を色々と見ていたり関わったりしてきました。その経験から得たものは、客を引きつける最大の要因は「強さ」だ、という事です。そして、「強さ」の尺度として一番分かりやすいのは「勝つこと」です。
 最近では女性サッカーがそのいい例です。それまで、入場料無料でも数百人の動員だったのが、世界一になったら、万単位の客が集まるようになりました。
 これだけ人気が急上昇した理由には、選手の言動などもあるでしょう。しかしながら、最大の理由はやはり「世界一の強さ」だと思います。
 それらの事から考えると、「球団史上最高の実績を残した監督だが、その試合内容がつまらないため、観客動員を減らしてしまった」という考え方には強い違和感がありました。

 ちなみに、この「勝利至上主義で観客減が原因」は各新聞社が横並びで書いていました。したがって、球団側が流した情報が「ソース」かと思われます。
 確かに、球団史上最高の実績を残した監督を解任する以上、球団側としては、そのような理由付けが必要なわけです。
 球団側の事情は理解できます。しかしながら、仮にも報道する側が、それに何ら解釈を加えずにそのまま報じるというのはどうなのだろうか、と思いました。

2011年09月23日 22:19