2011年08月07日

批判すべき所を褒める中継

 相方が見ていた高校野球中継を隣の部屋で聞いていました。すると、体調不良で交代した選手の状態に関する情報が入りました。なんでも、熱中症で両腕と片足の筋肉が痙攣した、とのことでした。
 それを聞いたアナウンサー氏と解説者氏は、その熱中症を起こした選手について、「攻守とも全力で頑張っていましたからね」と讃えていました。その話し方は「一所懸命頑張ったのだから、熱中症は名誉の負傷(?)だ」という感じでした。
 しかし、これは褒める所なのでしょうか。事実として、高校運動部の活動中に、病人が出たのです。しかも、その病気とは、一歩間違えれば死に至るものなのです。
 そう考えれば、ここはその高校の健康管理体制を問題視するところなのではないでしょうか。少なくとも、選手の体調の異常を管理する体制および、水分を適切に補給できる環境があれば、その選手が倒れることはなかったはずです。
 高校野球では、いまだに暴力事件など、時代錯誤的「体育会」な思想による問題が発生しています。このような「熱中症賛美」が全国放送で流れ続けている間は、そのような時代錯誤ぶりが改善される日は遠いのだろうな、などと思いました。

2011年08月07日 21:49