2011年04月28日

コミックハウス

 大学時代、水道橋を歩いていたら、偶然に「コミックハウス」という漫画専門店をみつけました。神保町の書店街からひと駅離れたところで、周囲には書店はほとんどありません。自分でも、なぜここを「発見」できたか覚えていません。
 当時、買いたい本は神保町で事足りていたのですが、一定時間内なら立ち読みが自由にできる、という事もあり、たまに通っていました。

 店のほうも好調だったようで、数年後に新宿西口に「2号店」を出しました。その頃、東中野に住んでおり、仕事帰りに新宿に寄る生活をしていたため、この店は貴重な「本拠地」となりました。
 あの頃は、平日はほぼ毎日と言っていいほど、その店に寄っていました。
 通っていた時の感じでは、水道橋店以上に盛況だったように見えました。しかし、一等地の地代に見合った利益はでなかったのか、数年で閉店となりました。あの時の寂しさは10年以上経っても忘れられません。また、今でも店のあったビルを見ると、当時の事を思い出します。
 ただ、元祖の水道橋店のほうは、その後も健在でした。こちらも、千葉に住むようになり、水道橋が帰り道になった事もあり、そこそこ利用していました。
 ところが、二つ隣の秋葉原に大型漫画専門店が出来、そこに客を取られらのか、ある時期から、店はかなり寂しい状態になっていました。
 一年程前に、二ヶ月近く休んだあと、店名も変えてリニューアルオープンしました。しかし、これも完全に失敗だったようで、より一層、客数は減っていました。
 そして先日行ったところ、シャッターが閉じており、「20年間有難うございました」という張り紙がありました。
 昨年の長期休業の事もあり、ある程度予感はしていましたが、やはり、閉店の表示を見ると、寂しいものがありました。
 立地といい、営業方針といい、他にはない独自性があり、そこが好きでした。新宿店を含め、色々な事を思い出しなgら、また、いつの日か、このような本屋に出会いたいものだ、と思いました。

2011年04月28日 01:51