2011年02月25日

相手が見えなければ何書いてもいい?

[ 交通 ]

 駅に、ホームから線路への転落に関するポスターが貼られていました。そこには、ホームから線路へ転落する原因として、酔っぱらいやホームを歩きながの携帯操作を挙げていました。さらに、万が一転落を発見した場合は非常ボタンを押してくれ、などと書いてありました。
 確かに、そのような転落事故もあるでしょう。しかしながら、転落事故において最も問題になっており、かつ深刻なのは、視覚などに障害のある人の転落です。

 そして、それが多発するようになったのは、JRの「ホームの駅員を減らして人件費を浮かせる」という経営方針に起因しています。事故で何人か死んで賠償金を払おうと、削減できた人件費が多ければ、差し引き黒字だ、とでも考えているのでしょう。
 つまり、このポスターは、会社が儲けるために転落事故が増えたのを、乗客の不注意が主要因であるかのように宣伝し、しかも何かあったら自分たちで助け合え」と言っているわけです。
 実際に転落のリスクが高い視覚障害者の方が知ったら怒ると思いますが「彼らはどうせポスターを見れないから何書いてもいいだろう」とでも思っているのでしょうか。
 毎度の事ながら呆れさせられた、JRの「安全感覚」でした。

2011年02月25日 22:09