2010年10月04日

デマの発生と拡散の過程

 秋葉原に、若い女性が握ることを売りとした寿司屋がオープンする、という記事がありました。
 それに関するmixiの日記を見たのですが、少なからぬ人が「女性は手の温度が高いから寿司を握るのに向いていない」などと書いて批判していました。
 二十数年前に、同じ「批判」を目にしたことがあります。それは、「美味しんぼ」の1巻だか2巻で、女性の寿司職人の店に訪れた客の一人が、同じ内容の主張をし、同行者および山岡士郎にたしなめられていた、という内容でした。

 その「人気漫画で否定された説」を少なからぬ人が主張しているのに驚きました。さらに見てみると、「美味しんぼにも書かれていた」などと書いて、この説を主張している人までいましたのには呆れました。
 もしかして、意図してデマを広めようとした輩が、「『美味しんぼ』で書かれていたが、主人公に否定された説」である事を知りながら、あえて肝心なところを省略して「『美味しんぼ』で書かれていた説」として、掲示板に書き、それを信じた人たちが「拡散」したのだろうか、などと思いました。
 世の中には無責任なデマが日々発生していることおよび、それが無責任に広がる土壌が存在する、という事を改めて感じた一件でした。

2010年10月04日 23:57