2010年05月05日

シビれる

 「シビれる」という言葉があります。基本的な意味は、長時間正座をしたあとの足などを表現する「麻痺する」で、そこから派生して「陶酔する」という意味でも使われます。
 後者の用例として有名なのが、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第1巻で、主人公の宿敵・ディオが、主人公の恋人「ズキュウウウン」という擬音とともにキスをしたのを見た取り巻きが言った「さすがディオ! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」 でしょう。

 それはともかく、この「シビれる」には、「相手にうまくやられて、困ってしまった」という意味があります。といっても、これは極めて狭い特定の趣味の世界での専門用語です。
 大学時代にその趣味のサークルに入り、そのままその業界に就職した自分は、この意味での「しびれる」を、ごく自然に使っていました。その業界を辞めて4年たったのですがたまに口から出てしまいます。
 今日も雑談で、ついつい使ってしまいました。おかげで、「○○になったら困る」というつもりで言ったのが、「○○になったら陶酔する」と解釈されてしまい、とんでもないボケをかました形になってしまいました。
 結果的にウケたから良かったものの、やはり「狭い世界でしか使われない用語」を一般社会で使ってはいけないな、と改めて思った次第でした。

2010年05月05日 23:15