2010年03月26日

「誤解を与えた」という詫びかた

 問題発言や問題行動を起こした人が、よく「謝罪会見」で「誤解を与えた事をお詫びします」と言います。一見、自らの言動を反省しているように聞こえます。
 しかしながら、この発言をよく考えて解釈すると、、実は「自分の言ったこと(もしくはやったこと)は正しいが、それが元で、少なからぬ人が、自分が過ちを犯したと誤解した。結果的にそのように解釈された言動を行った事は詫びます」となります。

 つまり、詫びると言いながら、「俺は正しい。なのに誤解されたおかげでいい迷惑だ」と言っているのです。もし本当に正しい事を言うなりするなりしているのなら、それを証明すればいいわけです。「謝罪会見」など開く必要はないでしょう。それができないから「お詫び」をせざるを得なくなっているわけです。
 にもかかわらず、紛らわしい表現で自分が正しいと主張しようとしているのですから姑息です。
 ならば報じる方も、論理的に分析して、「謝罪になっていない」と突っ込めばいいと思います。しかしながら、なぜか、この会見をやると「謝罪して一件落着」みたいな感じで報じられます。
 まあ、「詫びる」ほうも、報じる方も同じレベルだから、このような会見が成立するのでしょう。とりあえず、聞くがわとしては、こんな「お詫び」を聞いた場合、「お詫びとか言いながら、開き直っているだけだよな」と「理解」してあげる必要があると思われます。

2010年03月26日 23:56