2012年08月03日

こんばんは、ひったくりです

 夜、家の近くを歩いていたら、警備員の服を着た初老の男性が、プラカードを持って立っていました。プラカードには、県知事の写真が大きく載っており、写真の脇に小さく「ひったくり・・・」などと書かれていました。
 不可解に思って、プラカードを持っている人のほうに視線を向けると、「こんばんは、ひったくりです」と挨拶されました。
 もちろん、正確には「こんばんは、ひったくり防止警備中です」と言いたかったのでしょう。
 ちなみに、この「ひったくり防止ポスター」にはバスの広告バージョンもあります。こちらも、冒頭で知事が自己紹介をし、その後、分かりにくい早口で「ひったくり防止策」を述べる、という氏の宣伝以外には何の役にも立たないものです。
 ひったくりの被害も問題ですが、このように、何らひったくり対策に役に立たない「ポスター」「バス広告」を税金でやっているわけです。いち県民として言わせてもらうと、払った税金を知事の選挙活動に「ひったくられた」という気分にしかなりませんでした。
 というわけで、この挨拶を聞いた時は、「税金をひったくっている知事の代理で自己紹介をしているのか?」としか思えませんでした。同時に、仕事とはいえ、このようなくだらない事のために、暑い夜の中、思いプラカードを持って立たされているこの警備員さんにも心底同情しました。

2012年08月03日 23:50