2012年05月06日

「TVで取り上げられた」の価値

 セブンイレブンの手巻きおにぎりの売り場に「5/5放映のTVに取り上げられました」というポップがついていました。
 別にセブンイレブンのおにぎりが不味いとは思いません。しかしながら、フィルムに入っているパリパリの海苔を自分ではがして、機械で作られた冷たい米の塊に巻いて作るおにぎりよりも、世の中にはずっと美味しいおにぎりが売られている、という事は断言できます。
 ついでに言うと、セブンイレブンを運営している会社の経済力があれば、グルメ番組に自社のおにぎりを取り上げさせ、食べているタレントに「手作りのおにぎりより美味しい」と言わせる事ができる、という事も十二分に承知しています。
 というわけで、このポップは「自作自演」の典型例だな、と思いました。
 もっとも、それだけ「TVに取り上げられる」というのは少なからぬ人にとって高い価値を持っているからこそ、このようなマーケティングを行うわけです。
 これがコンビニのおにぎりなら、大して問題はないでしょう。しかし、この影響力、使いようによっては、世の中にいくらでも害をおよぼすことができるわけです。
 そんな事を考えながらこのポップを見ていたら、ちょっと不気味な気分になりました。

2012年05月06日 23:12