2012年03月22日

瀋陽と奉天

[ 漫画 ]

 となり町で、漫画展 中国からの引き揚げ ~少年達の記憶という企画をやっているので、見に行きました(※リンク先は来週福岡で開催される同じイベントのページです)
 ちばてつや氏・古谷三敏氏・故赤塚不二夫氏などの有名漫画家さんが、自分たちが「満洲国」で過ごした事および、敗戦に伴い、命からがら帰国した経験を描いています。
 自分の親が「引揚者」だった事もあり、他人事とは思えず、それぞれの逸話を読みました。いろいろと印象深い話が多く、「あのような作品を描いた人が、戦中戦後にこのような経験をしていたのか」と驚かされました。

 ところで、さきほど挙げた、ちば・古谷・赤塚の各氏は、いずれも奉天に住んでいた、と書いてありました。この街は、「満洲国」崩壊後に瀋陽という名前になり、現在は中国東北部を代表する大都市となっています。
 その瀋陽出身の女性との結婚生活を描いた井上純一さんの「中国嫁日記」が昨年以来ヒットを続けています。
 日本を代表する漫画家たちが育った街で、それから40年後に生まれた人を描いた漫画が日本で大ヒットする、という事は、興味深いことだと思いました。
 同時に、かつてのように、争いによって両国の人が不幸になった時代が二度と来る事なく、いつまでも「中国嫁日記」のような関係が続いてほしいものだ、と思いました。

 話は変わりますが、その井上純一さんの漫画も載っているアリアンロッド・サガ・コミックアンソロジーが発売中です。我が相方も漫画を二本ほど描いておりますので、「アリアンロッド・サガ」がお好きな方は、お読みいただければ幸いです。

2012年03月22日 20:06