2010年02月04日

朝青龍関、引退

 朝青龍関が引退届を提出し、記者会見が行われました。暴力事件を起こした事が原因と言うことです。もちろん、暴力事件を起こすのはいけないことです。
 ただ、かつては、新興宗教にのめりこんで警官と立ち回りして公務執行妨害で逮捕された横綱や、ソ連巡業で拳銃を購入して持ち帰った横綱や、稽古場でのリンチ事件が報じられた横綱もいたわけです。それを考えると、暴力事件をおこしたから引退、というのも変なものだとも思います。
 いずれにせよ、もう引退は決まってしまいました。ここ数年、相撲の楽しみといえば、朝青龍関が優勝する瞬間および、その後のインタビューだった身としては、寂しいものがあります。
 ただ、同時にホッとしたような気分にもなっています。

 すでに優勝も歴代3位の25回しました。もちろん33回目の優勝まで見たかったとは思います。ただ、現時点でもその実績は相撲史に残るものとなっています。会見で言った、「相撲に悔いはない」というのは本心でしょう。
 6年ほど前にも書いた事がありますが、朝青龍関が相撲を引退しても、それは一つのターニングポイントに過ぎません。この年齢ですから、別の世界で格闘技を続けると思います。そこで、相撲とはまた違った強さを見ることができれば、ファンとして嬉しいものです。
 さらに、商業マスコミやアンチの「文化人」による、「品格」の欠片もない中傷や罵詈雑言を眼にすることもなくなる、というのも嬉しいことです。
 というわけで、自分でも意外なほど、あっさりと引退情報を読んでいました。
 なお、引退会見でも話していましたが、あの琴ノ若関との驚異的な相撲は今でも心に焼き付いています。あの中継を見れた事は本当に幸運でした。
 繰り返しになりますが、今後の朝青龍関の活躍が楽しみです。また同時に、これまで朝青龍関という「風よけ」があったため、朝青龍関がやったらバッシングされるような事をしてもマスコミに叩かれなかった白鵬関が、今後、不当な中傷を受けないか心配しています。

2010年02月04日 23:34