2010年01月23日

朝青龍関、25回目の優勝

 大相撲初場所14日目で、朝青龍関が日馬富士関に勝って優勝しました。
 今場所は、昨年一年間において本割りで4敗しかしなかった白鵬関が、13日目までに3敗するというまさかの展開に。一方、序盤で金星を献上した朝青龍関は、ここ数場所苦手だった終盤でも大技を連発して勝つなど絶好調で、一気に優勝を決めた感じでした。
 これで優勝は通算25回目で、北の湖関を抜いて史上単独三位となりました。あと6回で千代の富士関に追いつきます。白鵬関がいるだけに、簡単にはいかないとは思いますが、是非ともその数字を目指してほしいものです。

 その白鵬関のまさかの連敗は意外でした。まあ、考えてみれば昨年の86勝4敗というのが尋常でないわけです。まあ、こういう場所もあるのでしょう。
 自分は朝青龍関を応援していますが、白鵬関もその次くらいに応援しているので、今後も両横綱による優勝争いを楽しみたいと思っています。その一方で、それに割って入る若手の台頭にも期待したいところです。
 優勝を決めた相撲は、見ていてかなり盛り上がりました。両者とも動きながら技をかける機会をうかがう、という展開になり、攻防が何度も入れ替わります。そして最後は、日馬富士関の動きを逆用するような感じで、投げが決まりました。
 結果のみならず、内容でも楽しめた、いい相撲でした。
 そして、優勝を決めた朝青龍関は、いつものように花道でファンの声援にこたえて手を振りました。

 そこまでは良かったのですが、その直後、NHKのアナウンサー氏が、「できれば、これは花道を通り過ぎてからやって欲しかったです」などと言いました。
 そのような決まりが相撲界にあるなどと聞いたことはありません。実際、隣で解説していた九重親方は何も言いませんでした。ちなみに、九重親方も、現役時代、ギリギリ残って勝った後、土俵上で「セーフ」のポーズをとったりしていました。
 そのような大横綱の隣で、これまた優勝25回の大横綱が行なった事に、自分の好みで文句をつけるのですから、呆れるよりありません。アナウンサーの仕事は状況を伝える事であり、自分の好き嫌いを披露する事ではありません。
 視聴者として彼の言葉を借りれば、「できれば、その発言は中継が終わってからやってほしかったです」とでもなるのでしょうか。毎度の事ですが、報道の質が低下している事を感じさせられました。

2010年01月23日 21:49