2010年01月05日

「千葉の恥」

 千葉マリンスタジアムの人工芝問題で、ロッテ球団の瀬戸山球団代表とサブロー選手会長が千葉市長に張り替えを訴えたそうです。
 その際、サブロー選手は「千葉の恥、球団の恥であるので要望した」と市長に言い、その過激な表現のおかげで、ニュースサイトなどに取り上げられています。
 人工芝の張り替え周期は5年だそうで、前回張り替えたのは2002年だそうですから、既に2年放置されている事になります。
 つまりは、ずっと前に問題になっていなければいけない話です。それが今頃になって球団が選手に「直訴」させるという状況が生じる事自体、遅すぎかつおかしい話です。

 ちなみに、千葉市には千葉マリンスタジアム設置管理条例というものがあります。それによると、スタジアムの維持管理業務は指定管理業者が行なうとなっています。そして、ご存じの通り、指定管理業者はロッテ球団です。
 「スタジアムの維持管理」の範囲は明記されていません。しかしながら、面積の大半を覆っている人工芝も、指定管理業者が管理すると考えるのが普通でしょう。
 要は、耐用年数を過ぎた設備を使い続けたビル管理会社が、、それで怪我人が出たというクレームを受けて初めてオーナーに設備更新を要望した、というようなものです。
 一方的に市のせいにするのでなく、まずは自らの杜撰な管理を詫びてから話を始めるべきでしょう。
 しかも、春先に「千葉のくだらないファンなら(本拠地を)変えようか」と社内会議で発言した瀬戸山球団代表がそれを言いに来るのですから、呆れてしまいます。
 要は、地元の市民・県民を「くだらない」と侮蔑した輩が、その市民の払った税金で人工芝を張り替えろ、と陳情しに来たわけです。
 いくらサブロー選手でも、そのような「千葉の恥」と一緒に来て、税金を投入しないと「千葉の恥」になると市長に言っても説得力はないでしょう。率直に言って、身をもって人工芝の劣化ぶりを体験した事のある私ですら、この記事を見たときは「税金使うのはちょっと待ってくれ」と思ってしまったほどでした。
 とにかく、市側が主張するように、球団側ある程度負担する形を作らないことには解決のしようはないでしょう。とりあえず、今年の張り替えが無理なのが明らかである以上、「指定管理者」として全力を尽くして選手の健康を守るべく努力して貰いたいものです。

2010年01月05日 23:02