2009年11月28日

発想が持つ無限の可能性

[ 漫画 ]

 本屋に行きました。漫画売場を歩いていたら、古代ギリシア彫刻みたいな男が、全裸でタオルと湯桶を持っている、という表紙の「テルマエ・ロマエ」という漫画がありました。帯には「古代ローマの男、現代日本の風呂へタイムスリップ!!」などと書かれています。
 作品はもちろん、作者も全く知らない人です。しかし、そのとき相方が丁度、ローマのコロッセオ風の建物を描く必要がありました。それとこの奇妙な表紙・帯に惹かれた相方は購入を決めました。

 主人公の男は、風呂専門の建築家です。そして、仕事に悩んだある日、風呂に入っていると、現代日本の銭湯に突如ワープします。そして、そこで見た「富士山の絵」「フルーツ牛乳」を取り入れた公衆浴場を造り、成功を収める、というのが第一話の内容でした。
 その後も、難しい仕事に悩む度に、現代日本の様々な風呂にワープし、そこでの知識を活かして成功する、という話ばかりが合わせて5話掲載されていました。最後の話では、彼の設計した風呂のおかげで、ローマ軍が劣勢を跳ね返して逆転勝利をしていました。
 絵はさほど上手いとは思いませんでしたが、とにかく発想が斬新すぎます。また、筋立てやキャラもしっかり描かれていて、かなり楽しめました。まさしく掘り出し物と言えるでしょう。相方がコロッセオ風の建物を描く仕事をしていた事がこのような「幸運」を呼び込むとは思いませんでした。
 それにしても、「古代ローマと現代日本を『風呂』をテーマにつなげる」などという発想には本当に感心させられます。「発想」というものが持つ無限の可能性というものに感心させられました。

2009年11月28日 23:59