2009年08月29日

失策で決勝点を献上し、最下位転落

 千葉で行なわれた、千葉-東北を観戦に行きました。夏休み週末という事で、かなりのお客さんが来ており、17時過ぎに幕張本郷駅のバス停に並んだところ、かなりの行列ができていました。
 ところが、なぜか京成バスは球場直行バスを運行しません。バス停にいる球場警備会社のスタッフも「いつ来るか分かりません」と答えています。結局、通常のマリンスタジアム行きに乗ったのですが、かなりの「積み残し」があったにも関わらず、車内は超満員でした。したがって、次のバス停で待っていた人がまた「積み残し」になっており、野球観戦者・通常の利用者の双方が不便をきたしました。
 球場内や千葉テレビで「マリンスタジアムへは京成バスで」と宣伝をする以上、臨時バスの運行および、その時刻の告知をきちんとしてもらいたいものだ、と強く思いました。

 というわけで、球場に着いた時点では、一塁側一階席は既に満員に。もっとも、我が家の定番である二階自由席バックネット裏は、かなり混んでいたものの、空席はあり、ほぼいつもの場所に座ることができました。
 試合の方は、小野投手と長谷部投手が先発。今日は里崎選手が復帰して六番でスタメンマスクに。今江選手も一日で復帰し、三番に入りました。また、大松選手が1ヶ月と25日間定着していた四番から外れて七番に下がり、代わって井口選手が四番に座りました。
 小野投手は初回に四球を出すものの、0点に抑えます。するとその裏、先頭の西岡選手が安打し、暴投で進塁します。早坂選手の犠打は失敗したものの、続く今江選手が左中間に適時二塁打を放ち、あっさり先制しました。
 小野投手は2回に先頭打者に安打されながら併殺で切り抜けます。しかし続く3回、簡単に二死を取りますが、そこからリンデン選手に安打されます。そして続く渡辺直選手の打球は右前に。これを大松選手がダイレクトで捕ろうとしますが、間に合わずに球が後ろにそれ、その間に一気にリンデン選手が生還して同点に。記録は三塁打でした。さらに、続く鉄平選手が一塁線を抜く適時二塁打を放ち、一気に逆転されます。
 その裏の1死1・2塁では得点できませんでしたが、続く4回、先頭の里崎選手が安打すると、続く大松選手が適時二塁打を放ち、追いつきます。
 ここで東北は早くも長谷部投手を諦め、二番手に小山投手を起用しますが、これが裏目に。1死から堀選手の代打で登場した福浦選手が右翼席に3号2ランを放ち、勝ち越しに成功します。
 勝ち投手の権利をかけて5回のマウンドに上がった小野投手ですが、1死後、リンデン選手に安打されます。そして続く渡辺直選手にヒットエンドランを決められて1・3塁とし、続く鉄平選手の左邪飛が犠飛となり、1点差に迫られます。さらに四球の後、憲史選手の適時打で追いつかれます。
 5回表の攻撃時点では小山投手がキャッチボールをしていたのですが、追いついた東北は、グウィン投手を起用し、勝ちパターンの継投を始めます。そして、5回はそのグウィン投手の前に三人で終わります。
 直後の6回表、5回を投げて8安打2四球4失点の小野投手をこちらも早くも諦めて、上野投手を起用します。しかし、いきなり安打され、さらに続く中谷選手の犠打を上野投手が二塁に送球するも悪送球となり、無死1・2塁になります。
 続く小坂選手の犠打で1死2・3塁となりましたが、続くリンデン選手の当たりは浅い左飛に。これなら犠飛にならない、と安心した直後、これを竹原選手が落とし、勝ち越し点を献上してしまいます。
 何とか反撃したい千葉打線ですが、6回も三者凡退に終わり、続く7回も四番手の川岸投手に三者凡退に打ち取られます。
 一方、投手陣も6回途中から救援した三番手の伊藤投手が好投し、追加点は与えません。
 そして8回裏、続投の川岸投手に対し、簡単に二死を取られますが、そこから里崎選手が四球を選びます。続く大松選手のところで有銘投手が登板んしますが、ここも四球で好機を広げます。続く八番は途中から入っていた両打ちの早川選手ですが、ここで代打にここ数試合欠場のサブロー選手を起用。対して東北も8回ながら福盛選手を起用します。
 サブロー選手の当たりは、やや詰まった遊ゴロに。足の速いサブロー選手なら内野安打か、と思ったのですが、体調は万全でなく、普段の走りはできません。結局ここでも追いつけませんでした。
 そして続く9回も続投の福盛投手の前に三人で抑えられて試合終了。合併球団が勝ったために、0.5ゲーム差でまたも最下位転落となりました。観客数は29,886人で、久々の満員御礼となっています。
 一方、東北は、早めに先発を諦めて継投したら、その投手が本塁打されて逆転、という展開ながら、その後の攻撃と守備で逆転しました。これで埼玉との差を3.5に広げるとともに、福岡との差も3.5に。3位でのCS進出はかなり現実味を帯びてきましたが、それ以上の成績を残すかもしれません。今日も随所で勢いの差を感じました。

 ところで今日、8回の反撃機に里崎選手が四球で出たら、代走に塀内選手が出ました。足の速さに加え、里崎選手が病み上がりであることを考えれば、当然の起用です。
 ところが、その時、少々離れた席に座っていた輩が大声で「塀内をひいきして使うな!アメリカに帰れ!」などとわめきました。
 この「塀内選手をひいき」というのはネット上でたまに見かけます。しかし、本当に「ひいき」しているなら、もっと起用は多いでしょう。それこそ、早坂選手がスタメンの試合で塀内選手を使う機会は何度も作れたはずです。
 実際、8月頭には同じ「左打ちで内野の控え」という立場である根元選手と併用されていた時期もありました。そこで結果を残したため、一軍に残れたわけです。大阪ドームでの連敗を止めたのも、9回2死無走者から放った塀内選手の二塁打がきっかけでした。ついでに言うと、二軍で一定以上出場して、塀内選手より打率が高いのは、外野のムニス選手しかいません。調べれば調べるほど「ひいき」など存在しない事が分かります。
 つまりこの輩は、極めて当然の起用であるにも関わらず、ネットでのデマを真に受けて、監督および塀内選手に失礼な発言を大声でしたわけです。その結果、周囲の観客を不愉快にしたわけです。
 おそらくは、自分が知ったかぶりの野球音痴であることを大声で宣伝したいという奇癖の持ち主なのでしょう。ある意味仕方ないのかもしれませんが、そんな事は不特定多数の前でやってはいけません。それが社会常識というものです。
 この輩に限らず、野球場の観客席では、非常識な言動をしてもいいと勘違いしている人が多数います。一昨日の福岡戦の時も、真後ろに大声で見当外れの事を叫びまくる輩がいました。彼は、戯言をさんざん言った挙げ句、早坂選手の打席で「はーやかわ!」と「応援」し続けていました。
 別にチームの状態が悪いから、というわけでもなさそうです。2005年にアジアシリーズで優勝した時も、すぐ近くの席に似たような輩がいました。ちょっと「会話」したのですが、冗談抜きで、次に何か言い出したら、警備員を呼ぼう、と思ったほどの異常さでした。
 仮に初めて野球観戦に行った人が、そんな輩の隣に座ったらどう感じるでしょう。下手すると、二度と球場に行かない、と思ってしまいかねません。
 なぜか、野球場では世間一般の常識に反した行動を取ってもかまわない、という風潮があります。球場側もそれを黙認し、マスコミもむしろそれを煽ります。その結果、非常識な輩が跋扈するわけです。
 野球場でも最低限の常識は守る、という事を徹底させ、違反者は退席させるべき、という事を改めて思った今日の観戦でした。

2009年08月29日 23:49