2008年10月25日

年に一人死者が出る部活

 一昨日、私の出身大学で死亡事故が発生したそうです。亡くなった学生さんは応援団吹奏楽部に所属しており、平日の昼間から相撲部と一緒に酒を飲み、開始後30分程度で飲み過ぎて倒れ、そのまま22時まで放置されたとのことです。その時点で異常に気付いた人がいたものの、既に時遅く、20歳でこの世を去ったとの事でした。
 対して、大学の広報課は、やけに迅速に一気飲みなどの強要はなかったという発表をしています。
 一年前、同じ応援団のリーダー部(現在は解散)で、いじめ自殺事件が発生した時、ここの広報課は、当初、ロクに調べもせずにいじめはなかったという談話を発表しました。そして、後で、陰湿ないじめの証拠ビデオの存在が発覚し、大恥をかいたわけです。普通なら、一年前にそのような失態があった以上、「原因は調査中」とでも発表するべきでしょう。また「新証拠」がバレたら、どうするつもりなのか、興味深いところです。

 あと、別に強要はなく、勝手に致死量を飲んだ、という事になっていますが、これについても疑問が残ります。私自身、学生時代から今に至るまで、1~2年に一度の割合で無茶飲みして、ぶっ倒れた経験を持ち続けています。しかしながら、自分の意思で飲んで、30分程度で死に至る程の量を飲むとは考えにくいものがあります。仮に最初の乾杯からいきなりそんな量を飲んだとしたら、あまりの異常さに周囲の誰かが止めるでしょう。
 ついでに言うと、本来は授業が行なわれている平日の昼間に、大学から予算が出ている団体が飲み会を開催する事自体、本来は非常識だと思うのですが、広報課はそれについてはどのような見解なのでしょうか。
 以前にも書きましたが、この吹奏楽部とは、在学中、同じ場所で活動をしていました。毎回、その異常なまでに形式張った「出席取り」に呆れつつ、周囲の人の事を何も考えない大音量に閉口させられたものでした。そして、それだけ音で迷惑をかけているにも関わらず、その事を自覚していない神経には、心底呆れたものでした。
 もちろん、それは17年ほど前の話なので、その後、この団体がどのような形で続いていたのかは分かりません。ただ、その記憶や、昨年発生した同じ応援団での「いじめ自殺事件」などから考えると、やはりこの集団には根本的な所で、異常な「伝統」が継承されていたのでは、と思ってしまいます。
 もちろん、原因が究明されるまではかなりの時間と労力がかかります。ただ、いくらなんでも二年連続で一つの団体から死者が出る、というのは異常すぎます。
 歪んだ「伝統」を徹底的に改めるためにも、これを機に応援団解散は当然として、相撲部を初めとする体育会のあり方も含めて抜本的に見直してほしいものだ、と一卒業生として切に思いました。

2008年10月25日 00:09