2008年10月26日

点滅がうながすもの

 横断歩道で信号待ちしている時、ふと目の前にある歩行者用信号機について気になりました。この機械、10数年ほど前、一部に「待ち時間表示機能」がついたり、数年前にそれまでの緑地・赤地から、黒地で歩行者の画像のみに色が付くという変更はされていますが、基本的な機能は何も変わっていません。
 特に気になるのは、普通の信号で「黄色」の役割をしている「点滅」についてです。本来は、「そろそろ赤になるから注意せよ」を意味しているはずです。しかし、私を含め、少なからぬ人は、あれを見ると本能的に走り出してしまいます。したがって、「注意」の役割を果たしていません。

 その理由の一つに、「点滅」という表示方法があるのでは、とふと思ったのです。
 同じ「注意」を命じていても、「黄色になる」と「青が点滅する」では意味合いが違うように思えます。前者は「青でなくなる」であるのに対し、後者は「青が目立って表示される」になります。それゆえ、その点滅を見ると走り出す人が多いのでは、と思ったのでした。
 考えてみれば、「電子的に画像を表示する」という技術は、毎年のように進歩しています。にも関わらず、歩行者用信号が、抜本的には変わっていない、というのは変な話です。
 たとえば、点滅させるのをやめ、代りに「青」の部分を黄色くし、画像も「歩くのをやめる歩行者」にできないものでしょうか。そうすれば、点滅を見た途端に走り出す人も少しは減るのでは、などと待ち時間の間に色々考えてしまいました。

2008年10月26日 23:24