2008年08月05日

加える権利のない「罰」

 ニュースを見たら、小学校の教師が、女児に暴力を加えた挙げ句、1時間以上も罵倒した、という事件がありました。被害を受けた女児は、心身に変調をきたし、最終的に転校したとのことです。
 いい年こいた大人が、10歳前後の子供に暴力をふるうだけでも十分異常です。さらに「言葉の暴力」を延々と加えたわけです。はっきり言って、変質者としか言いようがありません。
 ところが、このような行為に対する報道では、常に「体罰」という言葉が使われます。しかし、これに「罰」という言葉を用いる事は適切なのでしょうか。

 「罰」という言葉は、「正しい」とされる立場にいる者が、悪事を行なった者に加える行為です。しかしながら、この「体罰」というのは教育基本法でも禁止されている「違法行為」です。
 したがって、行なった時点で違法になるわけです。そのような行為を「罰」と定義するのは不適切です。
 以前にも書きましたが、暴力をふるう連中は、自分たちが違法行為でなく、「教育」をしていると勘違いしています。その要因として、この「体罰」という言葉もあるのでは、と思えています。
 そのような誤解を招かないためにも、「体罰」などという言葉を使うのをやめて、普通に「児童に暴力をふるった」という表現にしたほうがいいのでは、と思いました。

2008年08月05日 23:56