2007年07月27日

水没予定地であり続ける土地

[ 交通 ]

 スカパーをつけたら、「みんなの鉄道」で吾妻線を取り上げていました。9年ほど前に、この線に乗って、川原湯温泉に行った事がありました。その時は、この川原湯温泉一帯は、吾妻線の線路も含め、2006年には建設中のダムの底に沈む、という案内がありました。
 今は2007年ですが、まだダムは出来ていません。というより、本格的な工事は始まっていないようです。国土交通省のサイトによると、本年度の事業内容は、水没予定地の代替地のに関するものが主で、ダムのほうは「本体工事の準備工として仮排水トンネルや工事用道路の着手を行います。」だそうです。

 何でも、このダムが計画されたのは1950年代とのこと。その間、川原湯温泉をはじめとするこの周囲には、ずっと水没の話が出ていたのでしょうか。
 それにしても、それだけ着工が遅れているわけです。一体、その遅れによる実害というのは何かあるのでしょうか。ダムの「目的」と言えば、治水・利水・発電などが考えられます。しかしながら、少なくとも私は、「群馬のあそこにダムがあれば、○○のような事態にならなかったのに・・・」などという話を聞いた事がありません。そのように考えていくと、この問題に関しては、9年前の温泉旅行以外に何ら知識のない筆者ですら、「そんなダム、造る必要があるのだろうか」と思います。
 まあ、いつもの事ながら、そのダム建設によって儲ける人は存在します。その人々に力がある限り、この地区は「水没予定地」であり続けるのだろうな、などと思いました。

2007年07月27日 02:12