2009年08月22日

四百年の国交ならでは?

 仕事の関係でタダ券が手に入ったので、ホテルオークラ東京で開催されているオランダ絵画展に行きました。
 最初に展示されていたのはゴッホで、続いて19世紀から20世紀初頭にかけての風景画が並んでいました。このあたりを見ていた時は、普通の西洋画だな、と思っていました。
 ところが、次の部屋に行ったら雰囲気が変わりました。いきなり目に入ったのは、着物女性の大きな絵でした。さらに、普通のオランダ女性の肖像画なのですが、背景が相撲の浮世絵、という作品がありました。ご丁寧に漢字で「相撲」と書いてあります。あと、なぜかそこで取り組んでいる力士の廻しが、あきらかにずれており、「反則負け」直前、という状態だったのが気になりました。

 さらに続いて、北野武さんの肖像画がありました。非常によく似ているのですが、なぜか右目の下に漢字の刺青(?)が書かれていました。
 さらに絵画展といいながら、写真も展示されていました。その中にも、渋谷のドコモショップや京都の寺院などがありました。そして、長崎にあるハウステンボスの建物の写真までありました。オランダの写真家がわざわざ地球を半周して長崎まで行って、自国を模倣した建築物の写真を撮っているわけです。
 言うまでもなく、オランダといえば、徳川幕府時代に日本と交易していた唯一の西欧国家です。したがって、文化交流の歴史もあるわけで、入場時の案内でも「日本の影響を受けた作品が多い」と書かれていました。
 したがって、着物の女性あたりまではまだ予想範囲でしたが、北野武さんや、ハウステンボスの写真は想定の範囲外で、驚かされました。
 軽い気持ちで行った展示会ですが、まさかここまで驚かされるとは思いませんでした。世の中なんでも経験してみるものだ、と改めて思いました。

2009年08月22日 00:16