2009年04月08日

子供に夢?

 2016年五輪の誘致広告がさらに増えた感があります。最近では、電車の中吊り二枚を使って、長い文章が書かれているものが目に付きます。特に読む気もおきなかったのですが、パッと見たら、「子供に夢を」という言葉が目に入りました。
 この言葉、昔から色々な所で見かけます。具体的に立証する必要もないうえに、正面切って反論されにくいから、使い勝手がいいのでしょう。
 逆に言えば、このような言葉を持ち出さなくてはならないほど、誘致の必然性を語れるきちんとした言葉がない、という事でもあります。
 さらに言えば、格差が進んだ上の大不況で、学校に通えない子供が出ているなかで、「オリンピックで子供に夢を」もないものです。そんな宣伝をするのに使う莫大な金があるならば、実際に困っている子供達のために使うべきでは、と強く思いました。
 こんな空虚な言葉を使うなら、まだ本音である「五輪で利権を」とでも書いた方が、少しは説得力が出るのでは、などと思った宣伝広告でした。

2009年04月08日 23:59