2009年02月08日

山内一弘氏逝去ほか

 先週の話ですが、大毎オリオンズの主力打者であり、ロッテオリオンズの監督も務めた山内一弘さんが亡くなった、というニュースを見ました。
 現役時代の山内さんは知りませんが、私が野球に興味を持った頃、彼は球界を代表する打撃コーチとして、多くの球団で指導していました。その際の「教えだしたら止まらない」という逸話や、本人の「(当時大リーグ最高の打者だった)ピート=ローズ選手の打撃でも、直したい点はたくさんある」という談話は強く印象に残っています。

 また、実は山内さんは、私がもっとも近い距離で見たプロ野球関係者でもあります。2007年の開幕戦で、山内さんが始球式を行ないました。そして、試合後に、海浜幕張駅まで歩く途中に、当時の幕張プリンスホテルに寄りました。すると、向こうから山内さんが両脇の付き添われながら、極めてゆっくりと歩いて来たのです。
 ただ、服装は始球式の時に着ていた、旧オリオンズのユニフォームのままでした。すれ違った時に「頑張ってください」と声をかけたのですが、本人は全く無反応で、代わりに親族と思われる付き添いの方にお礼を言われました。
 その衰えぶりに驚くと同時に、それだけの状態であるにも関わらず、この始球式の話を承諾し、マウンドに上がって投球した事に驚かされました。
 ほとんど動けない中、そこまでしたのは、野球への情熱ゆえだったのでしょう。おそらく、最期まで野球の事を考えていたのではないでしょうか。ご冥福をお祈りします。

 あと、昨秋、千葉を解雇された田中良平投手が、オリオールズとマイナー契約を結んだそうです。二軍のローテーションに定着していた時期もありましたが、残念ながら、千葉で活躍することはできずに終わっていました。
 大リーグのへの道はより一層厳しいですが、環境の変化によってこれまで発揮されなかった力が出た例もあります。ぜひとも頑張ってほしいものです。

2009年02月08日 23:50