2009年01月18日

七隈線

[ 交通 ]

 昨日の福岡滞在話の続きです。念願の水炊きを食べた後、飛行機の時間まで小一時間の余裕が生じました。調べてみたら、ちょっと歩いて福岡市営地下鉄・七隈線の天神南駅まで行き、そこから終点まで往復するだけの余裕がありました。
 いわゆる「乗りつぶし」は中学の時に夢見た物の、大学時代に諦めました。とはいえ、やはり目の前に未乗路線があり、ちょうど往復するだけの時間がある、となるとついつい乗りたくなります。

 まあ、地下鉄だから外は見れないが、終点について、ちょっと駅の周りを見るくらいできればいいか、と思っていました。
 ところが、先頭車両に乗ったときは驚きました。普通、地下鉄の運転席というのは、反射で外が見えなくなるのを防ぐため、運転室と客室の間の窓は、遮断幕が下りています。
 ところが、この七隈線は、幕どころか、運転室と客室を仕切る壁すらないのです。バーがあって、「運転室への進入はご遠慮下さい」と書かれています。しかし、空間的にはほとんど仕切りがありません。何か、レールバスに乗ったような感じでした。
 そして、席から前方を見ると、ちゃんとトンネルの様子が見えます。何らかの技術で、反射を防いでいるのでしょうか。
 長年、鉄道に乗っていましたが、地下鉄の前面展望を見たのは初めてでした。そして、そのトンネルの形状にも、複線分のトンネルがあったり、単線トンネルが並んでいたりと、様々な「表情」があることを知りました。これらの体験をしただけでも、乗って得したと思えました。
 一方、運転台上にはモニタがあり、ニュースや広告などを流しています。その中には丁度、前日に発表された、「七隈線延伸計画」についての記事もありました。
 現在の七隈線の起点である「天神南」駅は、従来からの地下鉄「天神」駅とは、かなり離れています。実際に歩いたところ、早歩きしたにも関わらず、ホームからホームまで10分弱かかりました。
 それだけ乗換えが不便な事もあり、乗客数も伸びないとのことで、その対処も含め、複数の延伸案が検討されている、との事でした。
 車内で、その路線に関するニュースを見る、というのはなかなか珍しい事かと思いました。
 一往復しただけとはいえ、やはり乗った路線というのは、親しみみたいなものが生じます。ぜひとも延伸計画が成功し、賑わって欲しいものだ、などと思いました。

2009年01月18日 21:56