2008年12月23日

誤報

 スポーツ報知にバレンタイン監督が帰国した、という記事が載りました。その記事の末尾にファンの支持が高いだけに反論や苦情も予想されたが、球団関係者は「今のところは何もない」と説明した。という一文がありました。
 21日に、球団サイトのご意見・ご要望応募フォームから反論と苦情を送った身としては、この記事は事実と異なると断言できます。折角なので、なぜこのような「誤報」が行なわれたか調べてみました。

 システムの不具合で、応募フォームからのメールが届かなかった、という可能性もあります。しかし、サイトは落ちていませんし、今日の夕方にも携帯には広告メールが球団から届いていますが、その可能性は極めて低いでしょう。
 となると問題は、「球団関係者」の発言にあります。その人物が、反論や苦情があるのを知っていて「何もない」と嘘をついたと考えるのが普通です。まさか、届いているかどうかを確認もせずに取材に応じるとは思えません。
 もちろん、そのような無責任な回答をする「関係者」は論外ですが、そのような輩の言うことを真に受けて記事にする記者の能力の低さも否めません。取材を元に記事を書くにあたって、取材した人物の言っている事が確かかどうかを見極め、場合によっては裏付けを取るのも、記事を書く際の最低限の常識だからです。もっとも、最初から両者が共謀して、分かっていて「誤報」を作っている可能性も十二分にあるのですが・・・。
 ただ仮に、「反論や苦情」を送ったのが私だけだったら、いくらその無責任な関係者でも「数件しかなかった」と答えていたでしょう。そう考えると、誤報を発生させてまで、現時点の体面を取り繕わねばならないほど、反論や苦情が殺到している、という推測もできます。
 そうやって分析する材料としては、一応存在価値のある記事だと思いました。

2008年12月23日 23:55