2008年12月20日

見習いたい往生

 今週は、週三で忘年会でした。うち二つは辞めた職場関係のもので、ある意味、過去を振り返った週でありました。
 昨日は前の前の職場での忘年会だったのですが、その席で、当時世話になっていた方が、今年の年明け早々に亡くなった事を知りました。なんでも正月の行事を楽しんで、酒をしこたまのみ、帰宅後の入浴中に心臓発作で急死だったそうです。

 辞めるときに挨拶したとき、残念がってくれて、「この職場はあなたで持っているようなものなのに」とまで言ってくれました。もちろん、最後のはなむけ、というわけで、額面通り受け取るほどうぬぼれてはいません。とはいえ、やはりそう言って貰えたのは嬉しいことでした。結果的に、それがその人との最後の会話になったわけです。
 当時の仕事で私は色々文章を書く機会があったのですが、その人の文章論を常に意識して書いていました。本人にも言っていなかったのですが、私の仕事は、その人で持っていたようなものだったわけです。また、今でもここなどで文章を書いているとき、少なからずその人の影響を受けていると感じることはあります。
 寂しいことではありますが、かなりの高齢でしたし、十分に人生を楽しまれたのだろうと思います。結果的に最後になった日も、昼に行事を楽しんだ上に好きな酒を飲めたわけです。したがって、最後まで満足した日を過ごせた大往生だったのではないでしょうか。文章同様、自分も見習いたいな、などと思ったほどでした。
 最後に言って貰った事は、ずっと忘れることはないでしょう。亡くなってからかなり日がたってしまいましたが、改めてお礼を言わせてもらいました。

2008年12月20日 23:31