2008年11月20日

提示を求める意味のない証明書

 通勤電車で、向かいに座っている人の新聞が目に入りました。なんか、新聞の訪問販売員には資格証みたいなものがあるとのことで、勧誘がきたら、その証明書の確認をするように、と書いてありました。
 どうやら、勧誘員には公認とモグリがいるようです。確かに、証明書を見れば、その区別はつくでしょう。
 ただ、これを実行するのに、一つ重大な問題があります。それは、「証明書を確認するには、扉を開けなければならない」という事です。

 新聞勧誘で被害を受けないための最大の防御策は、「扉を開けない」事です。これがいかに重要かは、勧誘員が、宅配便や古紙回収など、正体を偽って扉を開けさせようとすることからも分かります。
 したがって、証明書を確認するために扉を開ける、という事は、それだけで相手の思うつぼに陥るわけです。言うまでもなく、証明書がない事を指摘したところで、「すみません。帰ります」などと引き下がる勧誘員はいないでしょう。
 つまり、証明書を確認する、というのは極めてリスクが高い行為なのです。そのため、私にはその広告は、「新聞の売上げを増やすために、勧誘団と共謀した、扉を開けさせるための宣伝」だとしか思えませんでした。

2008年11月20日 23:17