2008年09月30日

暴言の目的

 国交相に就任してから暴言を連発した大臣が、就任五日で辞任しました。問題となった暴言は、街宣車から流れる放送や、かつて電柱に貼ってあった愛国党のビラと同じもので、特に新鮮味はありません。
 最後の数日間は、壊れたテープレコーダーのように「日教組」を連呼していたので、それに関する報道が多いようです。ただ、私が一番気になったのは、「単一民族」発言でした。
 何十年も生きていてアイヌ民族の存在を知らない無知ぶりは救いようがありません。しかし、それ以前にの問題として、この発言をすればかならず大顰蹙を買うのは自民党史が証明しています。いくら自民党に頭の弱い人が多いとはいえ、「これを公的な場で言うとまずい」くらいの教育はなされているでしょう。

 にも関わらず、このような発言をしたわけです。しかもこの人、別にこれが初の閣僚というわけではありません。過去の文科相は任期を全うしているわけです。
 そのように考えると、なんか、一連の暴言は、国交相を辞めるためにわざと言ったのでは、とまで思えてきます。そう考えると、「単一民族」などは、少しでも確実に辞任できるために言ったのかもしれません。それなら一応、理解はできます。
 あと、本命の「反日教組」ですが、どうせ最後まで言い続けるなら、「私がこんな醜態をさらしたのも、子供の頃に戦後教育を受けたせいだ」くらいの事を言えば、もう少し説得力のある「日教組批判」になったのでは、と思いました。
 というわけで、言っている内容には価値はありませんでしたが、突っ込みどころとしては中々嗤えた、一連の暴言でした。

2008年09月30日 00:48