2007年11月10日

アジアシリーズ、ワイバーンズとドラゴンズが決勝進出

[ 野球 ]

 アジアシリーズ三日目、第1試合はドラゴンズ対中国選抜でした。先発は朝倉投手と呂投手、呂投手はかつてドラゴンズに在籍しており、古巣相手の登板、という形になりました。
 朝倉投手は、立ち上がりにいきなり四球を出し、ヒットエンドランを決められて無死1・3塁となります。そして、1死後に四番打者に犠飛を打たれて先制されました。ドラゴンズはこのシリーズ3試合連続で先制点を許した形になります。
 一方、呂投手は古巣相手に素晴らしい投球を見せ、内野安打の山を築きます。4回2死まで無走者投球だったのですが、そのうちの9アウトまでが二塁ゴロか三塁ゴロでした。そして森野選手を歩かせて、初の走者を出しますが、続く四番の中村紀選手を抑え、無安打無得点を続けます。

 一方の小笠原投手も本来の投球を見せ、5回を2安打1四球で立ち上がりの1点のみに抑えます。すると5回裏に1死から井上選手が右翼席にチーム初安打となるソロ本塁打を放ち、ドラゴンズが追いつきます。
 さらに6回には荒木選手が左翼ポール際に本塁打を放ち、勝ち越しに成功します。さらに続く井端選手が死球で出ると、森野選手が右前に本大会初となる安打を放ちます。そして三塁を狙った井端選手に対する送球がそれてそのまま生還。ドラゴンズが3安打で3点を挙げました。
 続く7回に1死から中村公選手が二塁打を放つと、代打で立浪選手が登場。適時打を放って追加点を挙げ、呂投手をKOします。さらに継投陣に対し、序盤の鬱憤を晴らすかのような猛攻を浴びせてこの回一挙6点を挙げました。
 コールドこそ逸したものの、結局ドラゴンズが9対1で勝ちました。このシリーズ、勝率が同じ場合の順位決定方法は、まず直接対決で、続いて失点数・得点数・チーム打率、という順番となっています。そのルールのかねあい上、ドラゴンズはこの時点で、台湾のライオンズが夜に1失点した時点で決勝進出、という形になりました。

 その夜に行われた、韓国のワイバーンズ対台湾のライオンズ戦。ワイバーンズの先発は巨漢のチェ=ビョンヨン投手、ライオンズの先発は、昨日中継ぎで1イニング投げている、マンロー投手でした。
 初回、ライオンズの先頭打者が左翼線を抜くも、パク=ジェサン選手の好返球があって二塁タッチアウトとなり、先制できません。
 するとその裏、ワイバーンズ一番のチョン=グンウ選手がいきなり三塁打を放ちます。そして1死2・3塁から四番のイ=ホジュン選手の適時打で先制。この時点で、ドラゴンズの決勝進出が決まりました。さらに、この回もう1点を追加します。
 続く2回、先頭の八番・パク=キョンワン選手が左翼席にソロを放って追加点を挙げると、さらに打線が爆発。一挙に6点を挙げると、続く3・4回にも追加点を挙げます。
 ライオンズは、三振に打ち取ったはずが捕手が弾いて、「タイムリー振り逃げ」になり、無死1塁での投ゴロが、失策で無死2・3塁となってその後に失点と、守備の乱れで自ら差を拡げる展開に。序盤で早くも13対0の大差となりました。
 チェ=ビョンヨン投手は4回まで4安打無失点、5回に楊松弦選手にソロを喫しますが、その1点に抑えます。さらに継投陣がライオンズを抑え、7回表終了で13対1となり、ワイバーンズが2試合連続のコールド勝ちを決めました。
 これで三連勝のワイバーンズが予選を1位で通過。明日、ドラゴンズと決勝を行う事になりました。
 台湾・中国相手にドラゴンズがあわせて13点のところをワイバーンズは26点、一方、失点もドラゴンズが3のところをワイバーンズは1と、直接対決以外の部分でも、ワイバーンズが圧倒しています。
 明日の先発はレイボーン投手と川上投手が予想されます。二年前のカープ対ドラゴンズなら、この顔合わせならそれだけでドラゴンズ有利、と言えたでしょう。しかし、レイボーン投手は昨年のアジアシリーズでもファイターズ相手に好投しています。
 ドラゴンズが日本チーム三連覇を果たすのか、それともワイバーンズが韓国勢初優勝を果たすのか。昨年までと違い、予選では日本チームが負けているだけに、過去二年とは違った決勝戦になりそうです。

2007年11月10日 22:00