2007年09月15日

21世紀の御輿

 夕方、出先から会社に戻ろうとしたら、道路の端で交通規制が行われていました。何事かと思って見てみたら、御輿が見えました。どうやら地元の秋祭りのようです。当然ながら、一番最初に来るのは警官です。そしてその後には、半被を着た人が現れました。ところが、この人、半被の上に道路工事の人が身につける反射板をつけています。確かに事故の警官に続いて公道を歩くわけで、事故の危険性があります。便利なものが開発された以上、身につけるのは当然ではあります。
 さらにその「反射板半被」の人に続いて御輿の方向を見ながら後ろ向きに歩いている人がいました。しかし、その人達は先導しているわけではありません。それぞれ手にデジカメだかデジタルビデオカメラだかを持ち、我が子とおぼしき人を熱心に撮影していました。
 この「半被の上に反射板」が現れ、続いてデジカメ、というのはかなり「祭り」というものから異なっているように感じました。もっとも、私の持つ「祭り」というものに対する概念も、あくまでも20世紀後半以降のものです。それだって、江戸時代の祭りを知っている人にとっては、「似ても似つかないもの」だったでしょう。
 そう考えると、これも世の中の流れの一つなのだな、などという気分になりました。

2007年09月15日 03:32