2007年09月04日

「絶景」ではない名風景

 TVの温泉旅行番組を見ていたら、中国山地の山あいにある昔ながらの温泉が出てきました。何でも、源泉のある場所に建っているということで、湯船に直接温泉がわき出ています。
 その温泉宿の部屋に通されたリポーターさんが、窓の外を見るや、「絶景です」と言っていました。しかしながら、そこに出てきた映像は、低い山あいに流れる川と田んぼがあるだけで、電線なんかも見えています。だからと言って、つまらない景色、というわけではありません。特に目立った物はないながらも、何とも言えない落ち着きを醸し出しています。特に仕事に疲れた身としては、こんな所に行って、温泉につかりながら、こののんびりした景色を見て一日を過ごしたいものだ、と思ったほどでした。
 とはいえ、その風景は「絶景」という言葉とは縁遠いものです。このような情景をうまく表現できる言葉があれば、この番組はより面白くなっただろうに、などと、少々もったいなく思いました。

2007年09月04日 01:05