2006年11月05日

最後のパ東西対抗と日米野球決着

[ 野球 ]

 昼に草薙球場でパリーグ東西対抗がありました。今年で最後との事です。ネット上での意見を見ると、継続を主張される方が多いようですが、私としては終了に賛成しています。昨年も書きましたが、現場としては、「ここで怪我人を出しては・・・」という考えが強いわけです。実際、今日も4日後からのアジアシリーズを控えたファイターズの金子選手が、初回の守備の際に森本選手とぶつかって打席に立たずに交代するという場面がありました。
 ただでさえ、気温の下がり出す時期に、慣れない地方球場での試合というのは、出場選手にとっては大変でしょう。少なくとも、アジアシリーズができた今、この時期に試合をやる必要は最早ないのでは、と思います。
 パリーグのイベントを行う事には意義があると思いますので、試合という形式でなく、「リーグとしてのファン感謝デー」みたいな形にして行えばいいのでは、と思っています。
 終了した理由はいろいろあると思うのですが、今回に限っては建前の定番である「使命をを果たした」という言葉がぴったりなのでは、と思いました。

 試合のほうはダルビッシュ投手と寺原投手の先発で、初回に西軍が冒頭に書いた守備での接触などもあって3点を先制します。しかし、小笠原選手のソロで1点を返した後、退場した金子選手に代わって急遽出場した塀内選手の2点適時打で東軍が同点に。そして4回に二番手の和田投手から、東軍が森本選手のソロで勝ち越し、稲葉選手の適時打、そして今江選手の3ランで一挙に5点を勝ち越します。これで今江選手はこの試合のMVPとなりました。
 その後、東軍はマリーンズの加藤投手の好投もあって西軍を抑え、9回に小野投手が柴原選手に本塁打を打たれたものの後続は抑え、東軍が勝っています。
 それにしても、来週のアジアシリーズを控えている小笠原選手をはじめ、少なからぬ選手が夜の日米野球とのかけもち。バレンタイン監督もブログで書いていましたが、この日程設定はいかがなものかと思いました。

 夜に行われた日米野球第3戦はベダート投手と小林宏之投手が先発。先攻の全日本が、初回に青木選手の先頭打者本塁打で先制します。一方、小林宏投手は低めの変化球が決まり、4回まで全米を無走者に抑え、毎回の6三振を奪います。一方のペダート投手も5回表まで青木選手のソロ1安打に抑える投手戦になります。
 しかし5回裏、小林宏投手は先頭のハワード選手に初の走者となる二塁打を打たれると、1死後にマウアー選手に逆転2ランを喫し、さらに連打で1点を追加されます。
 直後の6回表に全日本も梵選手の内野安打を足がかりに、小笠原選手の犠飛と村田選手の適時打ですかさず追いつきます。しかし小林宏投手はその裏、1死1塁から右前に安打され、三塁を狙った走者に送球が当たってしまい一気に生還され即座に勝ち越されます。そして続くジョーンズ選手にも2ランを打たれ、結局6失点KOとなってしまいました。
 ところで、全米チームでは選手選抜はされていないものの、元マリーンズで現メッツのフリオ=フランコ選手がチームに帯同して一塁ベースコーチを務めています。試合前にそのフランコ選手とこの試合のゲスト解説の小宮山投手・小林宏投手の三人で食事をした際、フランコ選手に「生涯最高の投球を」と小林宏投手はハッパをかけられたとか。4回までは確かに最高に近い投球だっただけに残念な結果となってしまいました。
 全日本も7回表に梵選手の適時打で2点差に迫りますが、その裏、昨日に続いて登板の読売・久保投手が昨日に続いて被弾するなど4失点し、試合は一方的に。8回には永川投手もソロを打たれ、11対4で全米が勝利。3連勝で早くもシリーズ勝ち越しを決めました。観客数は3万2千人ほどでした。
 というわけで、「日米の真剣勝負」は3試合であっさり「決着」がつきました。今日は、4回までの小林宏投手の好投があっただけに、過去2試合よりは敗戦を悔しがる事ができた試合でした。何でも、日本でやる日米野球は今回が最後とか。今後、どういう形になるのか分かりませんが、いずれにせよ、アナウンサーが何度も「真剣勝負」と連呼しなければならないような「日米決戦」はこれを最後にしてもらいたいものです。

2006年11月05日 22:28