2006年10月21日

画面と声

 TVを見ていたら、「ウルトラセブン」のパチンコの広告が流れていました。ファンを意識して、実際に放送された場面に声だけ吹き替えて流す、という方策をとっています。そして、使ったのは「アパートの一室でモロボシ=ダンとメトロン星人が会話をする」という評価の高い場面を選んでいます。
 これだけ見ると、「分かっている」かのように思われます。ところが、この広告、一番重要な所を見落としていたために、とんでもなく冴えないものになりました。
 広告のほとんどは、メトロン星人による商品紹介で締められています。ところが、その声は、あれを名場面たらしめた、あの落ち着いた太い声ではありませんでした。おかげで、同じ画像を使いながら、まったくもって別の場面という印象になってしまいました。
 もっとも、声がどうであろうと、話している内容は、パチンコ台の宣伝です。逆に言えば、声優さんまで吟味して、本来の声に近い人を選んだ場合、より一層、パチンコをやらないファンにとっては不快だったかもしれません。そう考えると、あの「メトロン星人の声」はむしろ適切な配役なのか、とも思いました。

2006年10月21日 22:24