2006年07月04日

雨中の接戦を制する

[ 野球 ]

 仙台のイーグルス対マリーンズはグリン投手と小林宏投手が先発。1回裏、小林宏投手は簡単に2死を取るものの、リック選手・フェルナンデス選手と3年前の同僚二人に連打を喫して先制されます。
 一方、グリン投手は素晴らしい立ち上がり。1回から2回にかけて四者連続三振を達成するなど、3回まで無安打投球。序盤は雨が強かったため、このまま「5回コールド・参考ながら無安打無得点」をされるのでは、と思うほどの立ち上がりでした。
 しかし4回、2死を簡単に取られますが、続くベニー選手が左翼席に打ち込み、チーム初安打が同点弾となりました。さらに続く5回は1死から今江選手が安打すると、続く9番に入っている堀選手が左翼席に5号2ランを放ち、3安打で3点と効率のいい攻撃で勝ち越します。

 ここの所序盤でのKOが続いていた小林宏投手ですが、4回まで3安打投球。しかし5回裏に先頭の礒部選手に二塁打を打たれ、そこから二死を取ったものの、直前の守備で美技を見せた西村選手に適時二塁打を打たれます。さらに6回には先頭のリック選手にこの試合初の四球を出してしまい、捕逸と外野フライで三塁に進まれた後、昨年から6打席6三振に打ち取っている山崎武選手に中前に落とされ、同点に追いつかれてしまいます。
 しかし直後の7回表、先頭のサブロー選手が二塁打で出塁し、犠打などで2死3塁とすると、西岡選手が左中間を抜く三塁打を放ち、貴重な勝ち越し点を得ます。これで昨年の「三塁打王」の西岡選手は三塁打数リーグ首位に並んでいます。
 小林宏投手は7回を7安打1四球ながら10奪三振で3失点。8回は藤田投手と神田投手で抑えます。まだ本調子でない藪田投手に代わり、当分は神田投手が右の中継ぎエースとなるのでしょうか。そして9回は小林雅英投手が先頭打者を歩かせたものの、次打者を併殺に打ち取り、最後は三振。終わってみれば三人で抑え、26セーブ目を挙げています。観客数は9千6百人ほどでした。

 札幌のファイターズ対合併球団はディアス投手と吉井投手が先発。2回にグラボースキー選手の4号2ランで合併球団が先制します。しかし、4回に小笠原選手の15号2ランで追いついたファイターズが新庄選手の適時打で勝ち越します。直後の5回に合併球団が追いつきますが、その裏、失策もあって無死満塁としたファイターズが田中賢選手の犠飛で勝ち越し。その後も着実に得点を追加し、7対3でファイターズが勝ちました。ディアス投手は3失点ながら6回を3安打1四球で3勝目。ファイターズは20年ぶりとなる8連勝を達成しています。観客数は1万3千2百人ほどでした。
 ゲーム差なしの首位攻防戦となった福岡のホークス対ライオンズは和田投手と涌井投手が先発。初回にホークスが本日月間MVPを受賞したばかりの涌井投手から3点を取りますが、2回に2点を返したライオンズが、3回に中島選手の適時打で追いついた後、中村選手にも適時打が出て逆転します。その後も点を取り合ってライオンズの6対4で迎えた5回裏に、松中選手に二打席連続となる17号3ランが出てホークスが逆転。さらに6回には川崎選手の適時打でもう1点を追加します。
 これでホークスペースかと思いきや、8回に前の回から登板していた藤岡投手に対し、3連打でライオンズが1点を返し、続く4番手の篠原投手が四球で満塁にした後、赤田選手が同点犠飛、続く佐藤選手が勝ち越し適時打を放ちます。さらに9回は二死無走者から福地選手が二塁打で出塁し、さらに暴投でボールが転がる間に、俊足を生かして一気に生還。貴重な追加点を挙げます。その裏、ホークスも2死から連打しますが、最後は小野寺投手が抑え、10対8でライオンズが接戦を制しています。観客数は2万6千7百人ほどでした。

 大阪ドームのタイガース対ベイスターズは福原投手と那須野投手が先発。序盤に金城選手の2打席連続適時打でベイスターズが2対0とリードします。ところが5回、ここまで那須野投手に2安打に抑えられていたタイガース打線が、矢野選手と鳥谷選手の連打で1点を返します。すると1死後に、ここまで無四球だった那須野投手の制球が突如狂います。福原投手を初めとして四者連続四球で2押し出し。タイガースが立っているだけで逆転してしまいました。さらに7回には林選手の3号ソロで追加点。福原投手は6回まで8安打ながら2失点に抑え、以下、能見投手・ウイリアムス投手・藤川投手の継投でベイスターズ打線を抑えたタイガースが4対2で勝っています。観客数は2万7千1百人ほどでした。
 倉敷のカープ対スワローズは大竹投手と藤井投手が先発。5回に嶋選手の11号代打本塁打で追いついたカープがさらに栗原選手の適時打で逆転します。しかし6回に2死無走者からの失策を足がかりにスワローズが追いつき、7回には宮出選手の適時打で勝ち越し。6回から登板の松井投手は2回を無失点に抑え、以下高津投手・木田投手の継投でスワローズが4対3で逃げ切っています。観客数は1万4百人ほどでした。
 東京ドームの読売対ドラゴンズは木佐貫投手と朝倉投手の先発。2回に渡辺選手の適時打で先制したドラゴンズが、5回に井端選手とウッズ選手の連続本塁打で3点を追加。一方の朝倉投手は読売打線を5安打2四球に抑え、今季初完封で7勝目を挙げ、ドラゴンズが4対0で勝っています。観客数は4万1千1百人ほどでした。
 余談ですが、今日は北は北海道から南は九州まで、全国6地区に分かれての試合が行われました。そして、北海道から順に試合が終わっていき、大阪と倉敷がほぼ同時に終わった後、最後に福岡が残るという、なかなか面白い試合進行でした。

2006年07月04日 23:45