2006年06月01日

オゾン層と寓話

 寓話に「北風と太陽」というのがあります。通りすがりの旅人の上着を脱がそうと北風と太陽が競う、という賭の対象となった人にとっては、急に寒くなったり暑くなるという、風邪をひきかねない迷惑な話です。
 その賭は、「太陽の熱で旅人は上着を脱ぐ」という形で決着をみます。まあ、今でも実際にこのような状況になれば「太陽の勝ち」になるでしょう。
 しかし、オゾン層の破壊により、降り注ぐ紫外線の強さは、年々厳しくなってきます。昔は、「日焼け」と言えば「黒くなる」でしたが、最近はすっかり「赤くなる」に。黒く焼くには相当の工夫が必要なようです。
 こんな状況が続くと、そのうち、「日差しが強くなったから、一枚羽織ろう」などという時代が来て、あの寓話は「強い日差しが無害だった頃の昔話」になるのでは、などと思ったりもした、夏の初日の暑い一日でした。

2006年06月01日 23:55