2006年05月21日

犠飛3つで逆転勝ちして9連勝

[ 野球 ]

 千葉のマリーンズ対ドラゴンズは渡辺俊介投手と小笠原投手が先発。今月まだ勝ち星のない渡辺俊投手ですが、今日の立ち上がり、1死からポテン安打と四球で1・2塁とし、ウッズ選手とアレックス選手に連続適時打を喫し、あっさり2点を先制されてしまいます。しかし、そこからは立ち直り、2回以降は、ドラゴンズ打線を翻弄します。
 一方、打線は2回まで小笠原投手相手に安打が出ません。3回にパスクチ選手の右翼への飛球が「三人お見合い」となって二塁打になりますが、得点には結びつきません。
 しかし四回、福浦選手が歩いた後、里崎選手の右翼への飛球を福留選手がグラブに当てて落として二塁打となり2・3塁に。ここでベニー選手に犠飛が出てまず1点を返します。

 続く5回、1死から9番に入っている堀選手が右翼へ飛球を放つと、今度は福留選手が体に当てて落としてまた二塁打に。何とここまでマリーンズは3安打のみで、それがいずれも右翼への二塁打。しかもいずれも福留選手の守備が原因となっています。続く西岡選手が三遊間を抜く、この試合マリーンズ初の「クリーンヒット」で1・3塁とし、今江選手の犠飛で同点に追いつきます。
 そして続く6回、1死からベニー選手が安打で出塁し、暴投で2塁へ。さらにベニー選手は3塁に盗塁。右のサブロー選手が打席といえ、バッテリーの隙を完全について好走塁でした。これで楽になったサブロー選手はきっちり犠飛を打ってついに逆転。3イニング連続犠飛というのはかなり珍しいのではと思います。
 今月に入ってからの渡辺俊投手は、中盤に好投してもある回から四球をきっかけに突如崩れる、というパターンが続きました。そのため、好投が続いても昨年ほど安心して見ていられません。しかし、今日は終盤に入ってからも四球を出しません。結局、初回こそ2点を取られたものの、2回から8回までは3安打無四球とほぼ完璧にドラゴンズ打線を抑えました。
 そして9回は小林雅英投手が登板。試合前にV社による新リリーフカーの授与式があり、小林雅投手が藤田投手・藪田投手とともに出場しましたが、その新車は6月から登場という事で、従来の車での登場となりました。
 その小林雅投手ですが、いきなり先頭のアレックス選手に二塁打を打たれ、続く「ピンチバンター」の川相選手に犠打を決められ、1死3塁と犠飛で同点の場面を作られます。しかし、続く森野選手を三振に打ち取り、2死から登場の代打・立浪選手も中飛に打ち取って試合終了。終わってみれば十八番の「きっちり4人」でした。
 ヒーローインタビューは渡辺俊投手と小林雅投手が登場。渡辺俊投手は開口一番「疲れました」と一言。勝ち星から遠ざかっていただけに実感がこもっていました。一方、小林雅投手は「きっちり4人」の事を自ら言及し、「打ち取れる打者をチョイスしているから」と言っていました。
 これで9連勝。ファイターズ・ライオンズがともに負けたため、2位とのゲーム差は2となっています。観客数は今季2番目の入りである2万8千107人でした。なお、この試合終了の約8時間半後にスワローズが敗れたため、パリーグのみならず、交流戦での首位にも立っています。

 甲子園のタイガース対合併球団は江草投手と平野佳投手が先発。1回裏、失策がらみで好機を作ったタイガースがシーツ選手の5試合連続打点となる適時打で先制し、さらに檜山選手の適時打、そして鳥谷選手の投ゴロが「追いタッチ」の形で適時内野安打になり、防御率1点台の平野佳投手に対していきなり3点を先制します。
 江草投手は4回まで2安打無四球と好投しましたが、5回1死から突如乱れて三者連続四球。そこで2点適時打を喫し、1点差に迫られます。しかし6回、前の回から登板の三番手・菊地原投手に対し、2死から安打で好機を作ると、投手の打順に浜中選手が代打で登場。合併球団は右の浜中選手に対し菊地原投手を続投させますが、これが裏目に出て、左翼ポール際に、約1ヶ月ぶりとなる2ランを放って貴重な追加点。その後、能見投手が1点を返されますが、最後は藤川投手と久保田投手で逃げ切って5対3でタイガースが勝っています。観客数は4万8千5百人ほどでした。
 広島のカープ対ファイターズはダグラス投手と金村投手が先発。2回に栗原選手の8号、3回には嶋選手の6号と2ラン2発でカープがリードします。5回まで1安打に抑えられていたファイターズも6回に小笠原選手の7号ソロなどで2点差に迫りますが、直後に前田選手の5号ソロで突き放したカープが最後には6対2で勝っています。ファイターズは交流戦初のカード負け越しとなっています。観客数は2万7千5百人ほどでした。
 横浜のベイスターズ対ライオンズは門倉投手と松永投手が先発。新人の松永投手はプロ初登板初先発です。初回、死球と失策の後、佐伯選手の適時二塁打でベイスターズが先制し、続く多村選手に3試合連発となる5号2ランが出て一挙4点を先制。その後も点を重ね、4回途中で松永投手をKOして7対0とします。久々の先発となった門倉投手は5回を無失点。その後失点したものの、継投陣が抑え、9対5でベイスターズが勝っています。観客数は1万8千8百人ほどでした。

 ナイターで行われた神宮のスワローズ対ホークスは石井一投手と杉内投手が先発。石井一投手は制球が悪く、初回は3四球で満塁に。ここは凌ぎましたが、3回二死無走者から連続四球を出し、ズレータ選手がチーム初安打となる11号3ランを右翼席に叩き込み、ホークスが先制します。一方、杉内投手は5回まで3安打無失点ですが、6回二死無走者から連打と四球で満塁とし、宮本選手の2点適時打で1点差に迫ります。
 直後にホークスが松中選手のあわや本塁打というフェンス直撃の二塁打で勝ち越しますが、その裏、先頭の青木選手が二塁打を放ち、1死後の内野安打で1・3塁に。続くラミレス選手の打席で藤岡投手の球は本塁ベース近くで大きくはねます。これを見て青木選手は本塁突入をはかりますが、跳ねたボールは真上に上がっており、タッチアウト。直後にラミレス選手が安打し、暴投の間に二塁に進んでいた三木選手が生還して1点差となっただけに不運なプレーでした。
 そしてともに投手をつないで迎えた4対3でむかえた9回裏、先頭の青木選手が四球であるいて盗塁。リグス選手の安打は当たりが良すぎて1・3塁となり、その後内野ゴロと敬遠で1死満塁に。ところが続くラロッカ選手の打席で馬原投手が暴投し、スワローズが同点に。さらに敬遠で1死満塁とサヨナラの絶好機になりますが、ここは馬原投手が踏ん張り、宮出選手を三球三振にするなど、連続三振で切り抜けます。
 これで延長戦に入り、同点のまま迎えた12回表、七番手の吉川投手から先頭のズレータ選手が二塁打を放ち、犠打で進塁。そして二死後に途中から入っていた山崎選手が右前に弾き返してホークスが再び勝ち越し。さらに走者がたまった後、大村選手が右越の2点適時打を放って、計3点を勝ち越しました。
 その裏、6番手の佐藤投手からスワローズもいきなりの3連打で無死満塁と、一発出れば逆転サヨナラの好機を作りましたが、そこからリグス選手・三木選手、さらにはラミレス選手が倒れ、試合終了。ホークスが7対4で勝ちました。スワローズは交流戦の首位から陥落しています。観客数は2万1百人ほどでした。
 ところでこの試合、大学野球が長引いた関係で18時50分と30分遅れて開始。それにこの延長12回のため試合時間は5時間22分、そのため終了時刻は0時12分。仮に私が最後まで観戦していたら、もう家に帰れませんでした。もちろん、5時間を越える試合というのは稀ですが、実際にこういう事もあるわけです。大学野球の伝統とのかねあいもあるので、いろいろ調整は大変だと思いますが、このような事が起きないような方策をとってほしいものだと思いました。
 仙台のイーグルス対読売は有銘投手とパウエル投手の先発で読売が勝ったようです。観客数は2万2百人ほどでした。

2006年05月21日 23:41