2006年04月29日

事故で大記録は逃すも、4連勝

[ 野球 ]

 千葉のマリーンズ対イーグルスは渡辺俊介投手と金田投手が先発。なお、マリーンズは不振で二軍落ちしていたパスクチ選手を上げて即スタメン。代りに3割を打ちながら、なかなか出番がない青野選手が落ちました。
 渡辺俊投手は初登板を除くと、不本意な投球が続いています。しかし、今日は二者連続三球三振に内野ゴロ、という素晴らしい立ち上がりを見せます。
 一方、昨年のほぼ今頃、同じマリンで12連勝を止められた金田投手が相手となりましたが、初回に堀選手が左中間に今季2号となるソロ本塁打を放って先制します。余談ですが、この二人はともに1969年4月生まれという「同月生対決」でした。
 今日の渡辺俊投手の投球は、昨年の「27人投球」を彷彿させるような完璧な内容。通り雨による中断が30分ほどあるなど、悪条件の中、最初の一巡を内野ゴロ5つと三振4つに抑えます。打たせて取る渡辺俊投手の場合、「三振はむしろ不調」という事もあるのですが、今日の三振は早めに追い込んで高めのボール球を相手が空振りする、というのが多く、6つのうち3つが三球三振。それも含めての好投です。雨がやまない事もあり、3回が終わった時点では「5回で降雨コールドになったら、参考記録の完全試合か?」などと思っていました。

 ところが4回表に、先頭の鉄平選手にぶつけてして初の走者を出してします。しかし、続く高須選手を併殺に打ち取り、結局この回も3人で抑えます。するとその裏、走者は出すも追加点が出なかった打線が、1死1・2塁から今江選手のあわや本塁打という当たりの二塁打で1点追加。続くサブロー選手にも犠飛が出て、3対0とします。
 点差がついても渡辺俊投手の投球は相変らず。とにかくイーグルス打線の球が外野に飛びません。6回2死から平石選手が初めてレフトに打ち上げたものの、内野ゴロ10(うち併殺1)・三振6・外野フライ1・死球1で18人を片付けます。
 そしてその裏には、1死1・2塁から、一軍復帰のパスクチ選手が2番手の谷中投手から右中間スタンドに飛び込む第2号3ラン。起用に見事こたえました。
 こうなると、後は無安打無得点達成だけが焦点となります。ところが7回、先ほど死球の鉄平選手がセーフティーバントの構えを見せて体をかがめると、渡辺俊投手の球はちょうどそのかがんだ頭に直撃してしまいました。鉄平選手は何事もなく一塁に向かって歩き出しましたが、これで渡辺俊投手は危険球退場。まさかの形で大記録がおあずけになりました。
 しかし、緊急登板の内投手に対し、続く高須選手が初球を併殺打、さらに礒部選手も初球を内野ゴロにしてしまい、結果的にこの回は3球で終わってしまいました。
 こうなると今度は、2週間ぶりの「継投による無安打無得点」が期待されたのですが、8回1死から内投手が安打を許し、これも途切れてしまいました。しかし、内投手は2回を無失点。さらに9回は登板間隔が空いたために大差ながら調整で藪田投手が登板。2死満塁までにしましたが、最後は三振に打ち取って試合終了。今週に入って3度目の完封リレーを達成しました。これでマリーンズは4連勝で貯金が2に。その間の失点はわずか「1」。昨年10勝投手を6人擁した投手陣がやっと復活した感じです。悪天候の中、観客数は今季最高の2万3千5百人ほどでした。
 なお、ヒーローインタビューは渡辺俊投手。あの投球内容ですから当然とはいえ、退場してヒーローインタビューというのは史上初ではないでしょうか。その第一声は「鉄平君すいません」でした。なお、鉄平選手は大事をとって交代したものの、その後も異常は特にないとの事です。

 札幌のファイターズ対ホークスは八木投手と寺原投手が先発。2回に先頭の松中選手が二塁打を放ち、対八木投手12イニングにして初安打を放ちますが、得点なりません。するとその裏、稲葉選手に3号ソロが出てファイターズが先制します。3回にホークスが失策で追いつきますが、4回に田中賢選手の適時打でファイターズが再び勝ち越し、5・6回にはそれぞれ犠飛で追加点をあげます。
 八木投手は4回から8回まで1四球のみにホークス打線を抑えます。しかし初完投のかかった9回表2死から、カブレラ選手に2号ソロを喫し、さらに松中選手にも安打されます。ここで八木投手は降板。そしてトーマス投手が井手選手を抑え、ファイターズが4対2で勝ちました。八木投手は2勝目、トーマス投手は今季初セーブです。観客数は2万4千2百人ほどでした。
 夜に行われた神戸の合併球団対ライオンズは平野佳投手と西口投手が先発。2回に谷選手の2ランで先制すると、4回に阿部真選手の適時打で追加点を挙げるなど6回までに4得点。さらに二番手の山岸投手から終盤に3点を追加します。一方の平野佳投手は6安打1四球。6回以降は走者を一人しか出さないという尻上がりの好投で早くもプロ2回目の完封を達成しています。ライオンズ打線は西口投手の登板時に2度続けて無得点となってしまいました。これで合併球団の連敗は5で止まっています。観客数は2万7百人ほどでした。なお、今日が故・仰木前監督の誕生日という事もあり、球場内には横断幕が登場。また、故人のユニを着ていたファンも少なからずいました。

 甲子園のタイガース対スワローズは安藤投手と川島投手が先発。3回にシーツ選手の6号3ランでタイガースが先制しますが、7回に二番手の金沢投手が青木選手に今季1号となる同点3ランを喫します。ところがその裏に登板した五十嵐投手がいきなり連続四球を出し、犠打で1死2・3塁として降板。続く高津投手もシーツ選手を歩かせてしまいます。ここでスワローズはこの回3人目となる高井投手を投入。期待にこたえて金本選手の投ゴロに打ち取りますが、併殺を焦ったのか本塁へ悪送球。さらに二塁走者の赤星選手も一気に生還し、この回、無安打で2点を勝ち越しました。さらに8回には鳥谷選手の2号ソロが出てダメ押し。後は藤川投手と久保田投手の継投でスワローズ打線を抑え、6対3でタイガースが勝っています。観客数は4万8千5百人ほどでした。
 東京ドームの読売対ドラゴンズは内海投手と山本昌投手が先発。同点で迎えた5回表に2死3塁としたドラゴンズが中軸の3連打で2点を勝ち越し。さらに7回にはアレックス選手の2ランでダメ押しします。山本昌投手は8回途中まで4安打1死球で1失点と好投。以下平井投手・岩瀬投手とつないで、ドラゴンズが5対1で勝っています。観客数は4万4千2百人ほどでした。
 なお、横浜で行われる予定だったベイスターズ対カープは雨のため中止となっています。

2006年04月29日 23:16