2006年03月16日

WBC、日本、韓国に再び敗れる

[ 野球 ]

 WBC二次リーグ・プール1の最終戦となった日本対韓国戦。既に2勝している韓国は仮に負けても通過が可能です。それに対し、1勝1敗の日本は、負ければ通過はほぼ絶望となります。
 日本の先発は渡辺俊介投手。初回に現読売の李選手に四球を出し、2回にも安打と四球で1・2塁としますが、得点は与えません。
 一方の韓国の先発は一次リーグでセーブを挙げた朴贊浩投手。初回、イチロー選手が安打を放ちますが、こちらも点には結びつきません。続く2回裏、先頭の岩村選手の出塁から2死2塁とし、ここで里崎選手が右前に安打。やや浅いかと思いましたが、岩村選手は本塁突入し、タッチアウト。さらに、その際、足を痛めて岩村選手は交代となってしまいました。

 渡辺俊投手は、3回以降は完璧な投球。3回から6回まで、内野ゴロ7つという得意の打たせて取る投球が冴え、走者を一人も出しません。結局、6回を1安打2四球に抑えます。しかし、対する朴投手も3回以降は1安打に抑え、ともに無失点のまま、終盤戦をむかえます。
 韓国は6回から細かい継投。6回裏に先頭の川崎選手が歩いて、続くイチロー選手が送って1死2塁としますが、ここも継投にかわされます。一方、日本は7回から二番手の杉内投手が登板。この回は三人で抑えます。しかし8回、1死から、9番打者が2-3からライトスタンドギリギリの所にファウルフライ。イチロー選手がスタンドに手を入れて取りに行きますが、惜しくも取れず、結局、四球で出塁されます。さらに、続く打者が二遊間を抜くと、一塁走者が暴走気味に三塁へ。タイミングはアウトだったのですが、タッチした今江選手のグラブから球が落ちて、1死1・3塁となります。
 ここで韓国の打者は主将で元ドラゴンズの李鍾範選手。日本も藤川投手を投入しますが、李選手の打球は左中間を破り、一塁走者までも一挙生還し、韓国が2点を先制しました。
 その裏1死から韓国は、一次リーグの日本戦で勝利投手となった、元ブルーウェーブの具臺晟投手が登板。好調の川崎選手、さらにはイチロー選手も抑えられ、2対0のまま最終回の攻防となりました。
 そして9回表、日本は大塚投手が登板し、三者凡退に抑えます。その裏、続投の具投手に対し、先頭の西岡選手が左翼席に本塁打を放ち1点差に。さらに、1死後、松中選手が1・2塁間を抜きます。
 一発出れば逆転サヨナラの好機に、日本は代打で新井選手を起用。対する韓国は、昨年の韓国シリーズMVPで、アジアシリーズでも好投した23歳の呉昇桓投手を投入。その新井選手さらには多村選手を連続三振に打ち取り、結局2対1で韓国が勝ちました。
 これで日本は1勝2敗で二次リーグを終了。最終戦となるアメリカ対メキシコでメキシコが2点以上取って勝つと日本が通過する事になるらしいです。ただし、メキシコ自体が通過する可能性が相当低いため、どこまで頑張れるか分からず、率直に言って期待できそうにもありません。というわけで、今日の試合が日本にとっての「最終戦」である可能性はかなり高いでしょう。
 一方の韓国は6連勝で準決勝進出が決定。2戦2敗の日本としては、向こうが上だった、と認めざるをえないでしょう。もちろん、これで「もし松井秀喜選手がいたら・・・」とか言い出すとキリがないのですが、そういった「選手を集める」事自体も、戦いの一部です。それも含めての「完敗」と言えるでしょう。
 これについて色々思うところはあるのですが、現時点では他力とはいえ、準決勝で再戦して雪辱する機会はまだ残ってはいるので、この「日本と韓国のチーム力」についての雑感は、全部が終わってからまた書くつもりです。
 なお、プール2のキューバ対プエルトリコは、一次リーグでコールド負けを喫したキューバが4-3の接戦で雪辱を果たし、準決勝進出を決めています。相手はドミニカ共和国で、二次リーグではドミニカ共和国が勝っていますが、果たしてどうなるのでしょうか。

2006年03月16日 16:19