2006年03月15日

テーブルクロスの活用法

 仕事の関係で、とある「文化人」の話を聞く必要が生じました。対話でも討論でもなく、ただ聞いているだけです。それに対する報告書を後で作成したりする必要もなく、ただ、その場にいるのが「仕事」、といったものです。
 これでまだ、聞く価値のある話でしたらまだいいのですが、全くもって内容も意味もない話なのです。見当違いの浅薄な知識と認識をもとにとんでもない事を言ううえに、話の内容が破綻しており、数分前に言った事と180度違うことを平然と語る始末です。最初のうちは、その事実誤認や論理矛盾を心の中で指摘して嘲笑していたのですが、しばらくすると、それにも飽きてしまいました。
 ほとほと困り果てた時、ふと机の上のテーブルクロスが目に入りました。その模様は菱形を組み合わせたもので、特に奇抜でもありません。しかし、この状況において、その模様を頭の中で組み合わせたり、組み替えたりするのは、低劣な話を少しでも耳に入れないための有益な避難策となりました。しばらくすると、組み合わせのネタも尽きたので、今度は左右の焦点をずらして「立体映像みたいに見える焦点」を探したりもしました。
 普段は何とも思っていなかったテーブルクロスの模様に、このような活用方法があるとは思いませんでした。おかげで今日は助かりましたが、二度とこのような経験はしたくないものだ、と心底辟易させられた小一時間の「拷問」でした。

2006年03月15日 22:33