2005年11月14日

アジアシリーズ雑感

[ 野球 ]

 というわけで、マリーンズが「初代アジア王者」となりました。日本シリーズ・パリーグプレーオフ・交流戦・ファーム日本選手権・イースタンリーグとあわせ、今年6つめの優勝です。今年は開幕戦からずっと見つづけていたわけでしたが、このような結果を見ると、改めてすごいチームになったものだな、と驚かされます。
 さて、アジアシリーズの結果ですが韓国-台湾戦以外は、2003年秋の五輪予選の結果と全く同じ星取りとなりました。2回も同じような結果が出たわけですから、今回の成績は、東アジア四ヶ国の現時点での力量をある程度正確に現していると言えるかもしれません。
 ただ、このアジアシリーズも前回のアジア予選も、全試合が日本のドーム球場で行われた、という事はある程度割り引いて考えるべきでしょう。仮に同じ試合を、大邱や台中でやった場合、これと全く同じ結果になったかは疑問です。グランド状態・応援団をはじめとする球場の雰囲気が違えば、選手の気分もかなり違ってくるのではないでしょうか。

 さて、今回のアジアシリーズは4戦中初戦を除く3試合を観戦しました。試合のほうは、興農ブルズ戦は圧勝、中国選抜戦は接戦ながらもあくまでも消化試合でしたので、いわゆる「手に汗握る」という事はほとんどありませんでした。
 というわけで、昨日のサムスンライオンズ戦は、4点差で9回に入り、小林雅英投手が2点を取られて、「一発出れば逆転」という所まで行ったわけです。ただ、今季リリーフ失敗がよく批判された小林雅投手ですが、確かに大量の安打を許し、少なからぬ失点をしたものの、「リードしている場面で出てきて、逆転された」というのは私の記憶では交流戦初戦のベイスターズ戦しかありません。もう一つの黒星は同点の延長12回裏でサヨナラを打たれたライオンズ戦ですし、あとの試合は、プレーオフ第3戦をはじめ、点差の多寡はあっても、同点にされたところで後続は絶っています。
 そういう意味もあり、サムスンライオンズに2点を取られた時も、「仮に追いつかれても逆転はされないだろう」と楽観していました。あと、この時点でちょっと集中力を削がれてしまうような出来事があり、試合に入りきれなかった、という事もあったのですが・・・。(このあたりはまた明日にでも書きます)。
 というわけで、最終戦も含めて、どちらかと言うと気楽に見ることができたシリーズでした。日本シリーズも圧勝でしたし、そう考えると、やはり今季最後の大勝負は、あのプレーオフ第5戦だったのだろうな、と改めて思った次第です。
 なお、サムスンライオンズの応援ですが、興農ブルズほどの強烈さはありませんでしたが、いろいろと楽しめました。特に印象に残ったのは、マスコットが空中バク転をやるときに、頭のかぶりものを外してやった、という事でした。このあたり、マスコットに対する考え方の違いがあるのでしょう。
 あと、イニング間に音楽にあわせてチアリーダーが踊るのですが、その時に流れた曲が郷ひろみとチェッカースでした。一方、マリーンズ応援団は李選手はもちろん、今江選手・里崎選手・さらには「大チャンステーマ兼清水直行投手の登場曲」など、韓国の曲を多用しているわけです。意外なところで、「応援団の日韓交流(?)」が行われたわけで、なかなか興味深いものがありました。
 それにしても、わざわざ海を渡ってやってきた各国応援団の皆様には、本当に敬意を表したいです。あの熱意を見ていると、金も暇もない私も、「韓国か台湾でアジアシリーズが行われたら、観戦に行ってみたい」と思えてきます。
 その一方、特に最終戦では、全く持って敬意を表する事のできない「応援者」が少なからずおり、せっかくの勝利の喜びに水を差されるような不快な思いを一度ならずさせられました。そのあたりは、また明日書きます。

2005年11月14日 23:51