2005年10月17日

初芝選手の内野安打をきっかけに逆転し、リーグ優勝

[ 野球 ]

 福岡でのプレーオフ第2ステージ第5戦の先発は杉内投手とセラフィニ投手。第1戦と同じ顔合わせです。今日もマリンスタジアムの「パブリックビューイング」に行きました。かなり激しい雨なので、1階席や2階席前列はほとんど人がいませんでした。それでも、1万人くらいの人たちが集まっていました。
 初回、1死から堀選手が昨日に続いて安打を放ちます。しかし、福浦選手の併殺打でチェンジ。しかも、堀選手は腰を痛めて2回の守備から交替。第1S第2戦で小坂選手が怪我をしてから休みなしで出ていた疲れが溜まったのもあったのでしょう。そして、代わりの二塁には今季一軍公式戦初出場の早坂選手が入る事になりました。
 一方、セラフィニ投手は初回は先頭の川崎選手に安打されて犠打で二塁に進まれますが、中軸を抑えます。しかし、2回に先頭のズレータ選手を歩かせ、続くこのシリーズ好調のカブレラ選手に二塁打を打たれ、1死後に鳥越選手に犠飛を打たれ、先制を許します。さらに続く3回も、初回に続いて川崎選手に安打され、同じように二塁に送られた後、松中選手に本シリーズ初の安打となる適時打が出て、2対0とされてしまいます。
 一方、杉内投手は明らかにすっぽ抜けたボールがあるなど、調子はよくなく、マリーンズ打線も毎回のように安打を放ち、5回まで毎回走者を出します。しかし、併殺が3つあるなど、要所を締められ、2点差のまま、中盤をむかえます。

 そして6回、先頭の西岡選手が安打で出塁してすかさず盗塁。そして1死後に福浦選手に右中間を抜く二塁打と、両選手の「得意技」で1点を返します。しかし、1死2塁の同点機も、サブロー選手と里崎選手が倒れ、1点差にとどまります。
 続く7回、この回から登板の吉武投手に対し、1死から今江選手が安打。続く8番のフランコ選手は倒れ、9番の大塚選手には代打で李選手。すると当然ながらホークスは三瀬投手を投入します。すると、ここでマリーンズは垣内選手を「代打の代打」に。チーム本塁打王を、投手交替させるためだけに使ったわけです。垣内選手は期待に応え、左前に弾き返し、2死1・3塁に。この安打は垣内選手にとっては、来季の契約にも影響する大きな安打だったでしょう。しかし、続く西岡選手はいい当たりを放ちますが、左直に倒れてしまいます。
 4回まで毎回得点圏に走者を進められていたセラフィニ投手ですが、5回以降はホークス打線を抑えます。そして7回1死で四球を出したところで降板。二番手の小野投手は犠打を許して一人だけで降板し、続く好調の川崎選手相手に藤田投手が登板します。ここで川崎選手は、あわや適時打という当たりを一二塁間に放ちますが、これを今季初の一軍出場となった早坂選手が横っ飛びで好捕。抜けていれば1点だっただけに非常に大きな好守でした。
 続く8回、先頭はその早坂選手から。ここでマリーンズは代打に初芝選手を送ります。場合によってはプロ最後となりうるこの打席で、初芝選手は三遊間に緩い当たりのゴロを放ちます。しかしこれを何とバティスタ選手と川崎選手が交錯。初芝選手の激走が実って内野安打になりました。それこそ、漫画やドラマの題材にでもなりそうな安打と言えるでしょう。
 そして続く福浦選手が一二塁間を抜いて無死1・2塁に。ここでホークスは8回ながら馬原投手を、昨日に続いて8回から投入します。対するサブロー選手は倒れますが、続く5番で福岡に来てから2本塁打と好調の里崎選手が左翼フェンスに直撃する逆転2点適時二塁打を放ちって逆転。この試合初のリードを奪いました。
 この時、それまでずっと座っていた、オリオンズの帽子をかぶったおじさんが、いきなり立ち上がり、「31年前にも使っていた旗」を出して振りはじめました。目の前にいたため、旗ざおに縛るのを手伝いましたが、「オリオンズ時代は川崎の三塁側でブレーブスを応援していた自分がこれを手伝っていいのだろうか(苦笑)」という気分になりました。試合のほうは、さらに馬原投手を攻めて1死満塁としますが、ここは踏ん張られ、1点差をつけたのみに止まりました。
 逆転したからには8回からは薮田投手が登板。簡単に2死を取りますが、そこから松中選手とズレータ選手を歩かせます。しかし、続くカブレラ選手を打ち取り無失点に。一昨日は9回裏、カブレラ選手の安打から逆転されただけに、ある意味そこまで回してくれて良かったのかもしれません。
 9回表は三人で終わり、いよいよ9回裏に。マリーンズは当然ながら小林雅英投手を登板させます。この「リードして9回裏」というのは一昨日と同じですが、マリンスタジアムの雰囲気はかなり違いました。といっても一度失敗した小林雅投手が信用できないから、というわけではありません。一昨日は、なんか「あれ、このまま優勝しちゃうの?」みたいな感じでした。しかし、今日は一点差を守りきるよりない状況で。しかも負けると後がありません。そのため、一昨日より観客数は少なかったにもかかわらず、球場の盛り上がりは一昨日以上でした。
 その小林雅投手は、先頭の大村選手を追い込んだものの四球で歩かせます。さらに続く鳥越選手が送り、1死2塁と一打同点の危機に。しかし、続く柴原選手を内野フライに打ち取り、いよいよ「あと一人」に。そして一昨日にサヨナラ打を放った川崎選手を迎えますが、左飛に打ち取ります。途中から入っていた井上選手が落下点で構えた時、「優勝するのか・・・」みたいなちょっと冷めたような気分になって、グラブに入る所を見ました。
 というわけで、3対2で勝利し、第2ステージを3対2で制して、「マリーンズ」となって初となるリーグ優勝を果たしました。オリオンズ時代から数えると31年ぶりとの事です。第1ステージとあわせると、1点差試合が5回、残る2試合は2点差試合という接戦の連続を制しての優勝でした。観客数は3万5千人ほどでした。
 自分にとって最初にマリーンズを応援しだしたのは1992年。しかし1995年終了時に応援をやめ、1998年から千葉に越した事をきっかけに応援を再開しました。しかし、「マリーンズファン」と名乗るようになったのは昨年からという程度の「ファン歴」です。とはいえ、今年は開幕からマリンに通い続けて応援していただけに、やはり優勝は嬉しいものでした。
 帰宅してちょっとしたらビール掛けが始まっていました。当たり前ですが、みんな嬉しそうでした。最後の中締めに清水直行投手が壇上に上がると、清水直投手が登板する時にファンがやる「オーオオ、オーオオ、オーオオオオオオー、ロッテ」がタオルまわしの動作つきで始まりました。このあたり、マリーンズならでは、といったところでしょう。
 なお、リーグやプレーオフの総括や嫁さんの「優勝記念絵」は明日の掲載を予定しています。

2005年10月17日 23:54