2005年04月09日

かつての「居場所」

 学生時代、行きつけにしていた喫茶店がありました。鰻の寝床みたいな細長く、薄暗い中に10人分ほどの席があるというこぢんまりした店でした。書店街のすぐそばにあり、買った本をちょっと読んでみよう、という時などに重宝していました。昆布茶と梅昆布茶、あと夏のかき氷が特に気に入りのメニューでした。
 昨日の花見の帰り、その近くに久々に来たので入ろうかと思いました。ところが、看板は残っていたものの、シャッターは降り、その下にはコンクリートが壊れたようになっています。どうやら閉店してしまったようです。
 店の周辺を見てみると、隣には漫画喫茶が、対面にはコーヒー1杯300円くらいのチェーン系の喫茶店ができていました。実際のところは分かりませんが、これを見た時は、「新興勢力に包囲されて閉店にいたった」という構図を想像してしまいました。
 いずれにせよ、かつての「居場所」だった所がなくなるのは寂しいものです。

2005年04月09日 23:50