2009年07月31日

2年10ヶ月前から進歩なし

[ 交通 ]

 会社帰りに駅まで行ったら、京葉線が止まっている、という情報が流れていました。まあ、立地条件の関係で強風などがあれば止まる路線です。それに、自分の帰宅には関係ないが、沿線に住む同僚は災難だな、などと最初は軽く思っていました。
 ところが、詳しい情報が入った時は、唖然としました。14時ちょっと前からずっと止まっており、復旧の見込みは立っていない、との事です。ならば余程の突発的な事故なのだろうか、と思ったら、原因は「変電所でのトラブル」との事でした。

 帰宅した時点で見た報道は、変電所で火災発生の警報が鳴ったものの、煙や火は確認されず、まだはっきりとはわかっていない。ただ、「煙が出ていた」との目撃情報もあるというというものでした。その後しばらくして、実際に変電所の機器が焼けこげていた事が発表されました。
 実は、2年10ヶ月前に、発生した変電所こそ違えど、ほとんど同じ事故が発生し、その時も長時間不通になりました。発生当初に「変電所の火事」という事実を正確に発表しなかった所まで、ほとんど同じです。
 つまり、2年10ヶ月前に発生した事故の教訓が全く生かされていなかったわけです。長時間運休はもちろんですが、火災に関する予防策並びに事後対応に一切の進歩がない、というのは大問題でしょう。
 JR東日本のトップページを見ると、未だに3年半前に発生した死傷事故のお詫びが一番上に書かれています。
 しかし、この現状を見ると、あれは誠意によるものではないことがよく分かります。「反省」「安全重視」を出すことが企業イメージ向上に結びつくから、という計算ゆえの事なのでしょう。
 このことは、ちょうど昨日に発表された社長インタビューを読めばよく分かります。一応、経営の最優先課題である「安全」を求めるひたむきさなどとは言っていましたが、「安全」という言葉が出てきたのはその一箇所だけ。あとはひたすら金儲けの事ばかり言っていました。その翌日に、このような事が発生したのです。
 グループ全体で何度事故を起こして乗客に迷惑をかけても、全然学ぶことなく利益ばかり追求するという、JRらしさを改めて感じさせられました。

2009年07月31日 00:12