2009年01月20日

羽幌とオホーツク

 とある駅前を歩いていたら、「羽幌ラーメン」という看板を見ました。「札幌」なら普通ですが、羽幌とは珍しいものです。あまり聞き慣れない地名ですが、留萌と稚内の間にある元炭坑の町です。
 私がこの町を知っているのは、かつて走っていた国鉄羽幌線がきっかけでした。中学の頃、時刻表を見ながら乗ってみたいと思っていたのですが、1987年3月に廃止されました。初めて北海道に行った1989年前の冬に、起点だった留萌駅に行って、雪に埋もれた、かつての羽幌線ホームを見たときの寂しさは、今でも覚えています。

 というわけで、行ったことはないのですが、「羽幌」という文字を見たときは、懐かしさみたいなものを感じました。ところが、その下に書かれていた文字には違和感がありました。そこには「オホーツク」とあったのです。
 羽幌は確かに、海に面した町ですが、そこにあるのは日本海です。確かに、「北海道のあまり聞かれない海沿いの町」につける言葉なら、「オホーツク」のほうが「らしい」でしょう。とはいえ、実際に面していない海の名前で宣伝するのはどうかと思いました。
 というわけで、「羽幌」に対して勝手に懐かしさを感じただけに、その「宣伝文句」を見たときは、残念な気持ちになりました。そして、この店がどのような言葉でラーメンを宣伝しているのか知らないが、どんな言葉でも信用はできないな、とも思いました。
(追記・実際に行った方の話によると、この看板は、ラーメン屋と「オホーツク海の味羽幌」という居酒屋の共有物であり、「羽幌ラーメン」を売っているわけではないとの事でした。というわけで詐称しているのはラーメン屋でなく、居酒屋ということになります)。

2009年01月20日 23:46