2008年12月04日

世代と作品

[ 漫画 ]

 交番の前を歩いていたら、「のらくろ」のポスターがありました。この作品は、中学時代の移動教室にあった図書室で読み込んだ記憶があります。
 それはともかく、そのポスターは、最近増えているとされている、高齢者の運転などに起因する交通事故に対しての啓発を目的としたものでした。
 おそらくは、「高齢者=かつての『のらくろ』愛読者」という発想なのでしょう。
 この「対象年齢層の人がかつて読んだ漫画を用いる」という手法を見て、パチンコ業界を思い出しました。「北斗の拳」の大ヒットを始めとし、1980年代に大流行した人気漫画の多くがパチンコ・パチスロ化され、当時の愛読者世代(=私の属する世代)から人気を得ているわけです。発想の根源は、「のらくろ」ポスターと同じでしょう。
 そう考えると、もしかしたら、数十年後には高齢者になった我々を対象にした「北斗の拳」が出てくるのだろうか、などと思ってしまいました。
 そうなると、宣伝文句は「交通ルールを守らぬ高齢者よ、お前は既に死んでいる」とか「お前のような無茶な運転をするババァがいるか!」といったといったところでしょうか。ぜひとも長生きして、そのようなポスターが交番に貼られているものを見たいものだ、などと頭の中で妄想が飛躍してしまいました。

2008年12月04日 23:56