2008年05月20日

「点検」が行われた電車に乗る

[ 交通 ]

 朝、陸橋からホームを見ると、やけに人が多く、しかも何か放送が聞こえてきました。どうやら総武線で異常が発生したようです。駅改札前には二つの電光掲示板があります。そのうち一つはやけに遅い動きで「中央・総武各駅停車に・・・」と表示しており、もう一つは「ひったくりにご注意下さい」という文字が流れていました。毎度の事ながら、利用者に正しい情報を教えまいと努力しているとしか思えません。
 駅員の話を聞いたところ、遅れているだけで振替輸送はない、との事なので、そのまま改札に入りました。

 しばらくすると、普段の1.2倍ほどの混雑率となった電車がやってきました。車内放送によると、「この電車は、千葉駅でドア点検を行ったため、10分ほどの遅れをもって運転しています。なお、2号車三扉目は開きません。他の扉をご利用下さい」との事でした。
 言うまでもない事ですが、それは「点検」でなくて「故障」です。世間一般では「点検」という言葉は、「通常の状態で、異常が発生していないかを調べる」という意味だと思うのですが、JRでは違うようです。
 もちろん、以前から「信号機点検のため遅れています」だの「○○駅での車両点検のために運休」とか聞く度に、「何が点検だ、故障だろうに」とは思っていました。
 しかしながら、実際に「点検」が行われた列車に乗り、しかも「ドアの点検で遅れました。なお、開かない扉があります」という内容の放送を聞いたときは、改めてその異常さを痛感させられました。
 大事故があるごとに、JRは「安全重視」という宣伝をしています。しかしながら、「故障修理」と「点検」の区別もつかないような会社が、まともに安全について考えることなどできるのでしょうか。そのあたりを改めて認識させられた朝の一時でした。

2008年05月20日 00:35