2008年03月20日

肩書き

 衛星放送で相撲を見ていたら、引き続き、囲碁の棋聖戦が始まりました。囲碁の棋力は自称29級という程度なので、盤面を見たり解説を聞いても何がどうなっているのかは分かりませんが、そのまま見ていました。
 そして、解説者の「山下棋聖が有利だが、七番勝負最終局で過去7勝2敗の趙NHK杯にもまだ逆転の可能性がある」などという話を聞いているうちに、「どちらが勝つのだろうか」などと、結末が急に気になりました。
 そこで、中継終了後にちょくちょくニュースサイトなどを確認し、「山下棋聖防衛」という結果を知りました。

 ところで、そこに載っていた各新聞にある挑戦者の名前は二種類ありました。普通は「趙十段」なのですが、毎日新聞だけは「二十五世本因坊治勲」でした。自社で本因坊戦を主催しているためなのでしょう。NHKでの中継も同様の理由で「趙NHK杯」だったわけです。
 それぞれ、高い金額を払っているわけですから、自社運営の棋戦を優先する「社内ルール」を設定するのは分かります。とはいえ、これだと分からない人が「一体、挑戦者は誰なんだ?」と思ったりしないのか、と気になりました。
 特に、毎日新聞の場合ですが、二十五世本因坊の9期ぶりの棋聖返り咲きはならなかった。という書き方をしていました。と言うことは、もし趙十段が勝っていたら、「二十五世本因坊、棋聖返り咲き」などという、誰がどのタイトルを獲得したか分からないような記事になっていたのだろうか、などと思ってしまいました。

2008年03月20日 21:56