2007年10月23日

死せるK原作者、生けるKトレーナーを走らす(?)

[ 漫画 ]

 昨日見たTV番組の減量ネタに影響され、「あしたのジョー」を読み返しまていました。すると、後半部の矢吹丈の戦績を見ていて、意外な事に気づかされました。
 「ラスボス」のホセ=メンドーサ」をはじめ、「ラス前」のハリマオ、「中ボス」のカーロス=リベラといった後半部のライバルは、いずれも矢吹丈との試合で反則行為を犯しています。唯一、後半の敵で反則をしなかった金竜飛も、自らのパンチで矢吹を出血させた瞬間に精神的発作を起こし、自滅しています。つまるところ、力石を最後に、矢吹と戦った名のあるキャラで、正当なボクシングができた敵は誰一人いません。
 特に、紳士かつ完全無欠のチャンピオンという設定でだったメンドーサに至っては、矢吹丈を恐れたあげく、両腕で肘打ちしたあげく、矢吹を投げ飛ばし、減点1を食らいました。しかしながら、最後の得点では矢吹を上回り、白髪化するなどボロボロになりながらなぜか判定で勝利。対する矢吹は、描かれて30年以上たった今に於いても、漫画史を代表する名場面「真っ白な灰に燃え尽きたジョー」をになっているわけです。。

 この一連の「反則オンパレード」を見て、今話題の「ボクシング三兄弟の父親」を思い出しました。その人は、「TVに子供宛の手紙」として報じられたものが、実は、「あしたのジョー」と同じ人が原作を書いた「侍ジャイアンツ」中の台詞を流用した、という実績の持ち主でもあります。
 「子供に宛てる手紙」にその漫画の原作者である梶原氏の文章を流用したほどのファンなわけです。当然ながら「本業」であるボクシングにおいて、同じ原作者の作品である「あしたのジョー」の影響を多大に受けるのは、必然といってもいいでしょう。そうなれば、その作品の後半部分の定番に影響され、「世界タイトル戦で息子に反則を指示した」というのも、有る意味、必然とも言えます。なにせ、漫画の中では、肘打ちした上に投げ飛ばしても「減点1」ですんだわけですから・・・。
 裏付けはありませんが、考えれば考えるほど、彼とあの漫画は重なります。さらに言えば、氏の十数年にわたる行動は、思い切り、これまた同じ原作者が生み出したキャラである「星一徹」と重なっています。
 率直に言って、個人的には絶対にお近づきになりたくない人ではあります。また、先日も書きましたが、氏の「教育方針」には賛同できません。とはいえ、ここまで「梶原一輝氏のファン道」を歩んでいる姿には、同じ(?)漫画ヲタクの一人として、素直に感心させられました。

2007年10月23日 00:57