2007年09月30日

ファイターズのリーグ連覇を生観戦

[ 野球 ]

 昨日の時点でファイターズはマジックが2に。対象チームはマリーンズのため、今日の直接対決の結果によっては、リーグ優勝が決まる事となりました。
 そのマリンスタジアムで行われたマリーンズ対ファイターズ戦の観戦に行きました。実はこの試合の入場券を入手したのは8月頭でした。FC会員のチケット引き替えポイントがたまったため、とりあえずレギュラーシーズンで行ける最後の試合、という事でこの日にしていました。もちろん、当時はこの試合にファイターズの胴上げがかかる、などとは思ってもいませんでした。
 もっとも、球場に入って外野席を見てみれば、左翼席の三分の一はマリーンズファン。また、三塁側内野席もマリーンズの旗を持っている人が目立ちました。これだけ見ると、「普通のマリーンズ戦」という感じです。まあ、仮に札幌でマリーンズが優勝をかけた試合を行っても、同様に「普通のファイターズ戦」というような客層になるでしょうが・・・。
 先発は久保投手とスウィーニー投手。今日はオーティズ選手が三番に入り、、2試合ぶりにスタメン復帰した福浦選手が八番に入りました。
 久保投手は初回に1死から二塁打され、さらに2死1・3塁としますが、高橋選手を抑え、先制は許しません。さらに3・5回は先頭打者の安打と犠打、4回は1死からの二塁打と、毎回のように得点圏に走者は出しますが、いずれも0点に抑えます。

 一方、マリーンズ打線はスウィーニー投手の前に3回まで無安打。4回に2死からサブロー選手が初安打し、里崎選手も続きますが、大松選手が倒れ、先制できません。また、続く5回は先頭のズレータ選手が四球を選びますが、牽制でタッチアウトに。結局ここも0点に終わります。
 というわけで、5回まで0対0で終わります。しかし6回表、ファイターズは先頭の稲葉選手が安打します。続くセギノール選手の当たりは、遊ゴロ併殺打かにも見えましたが、内野の連携がおかしく、外野に抜けた上に、一塁走者の稲葉選手に三塁まで進まれます。続く高橋選手を久保投手は併殺に打ち取りますが、その間に稲葉選手が生還し、ついにファイターズが先制します。
 さらに続く7回、久保投手はこの試合4度目となる先頭打者に安打を許し、さらに犠打でこの試合6度目の得点圏へ走者を進められます。続く金子誠選手の当たりは、高く弾むゴロ。これを久保選手が取りに行くも、グラブに当たって方向が変わってしまい、内野安打となってまたもや1・3塁となります。
 ここで続く森本選手が犠飛を打って2点目。ここでマリーンズは二番手に昨日セーブを挙げた藤田投手を起用しますが、いきなり田中賢選手に右翼フェンス直撃の適時三塁打を喫し、3点目を失ってしまいます。
 その裏、マリーンズは先頭のサブロー選手が自身2本目、チーム合わせて3本目の安打で出塁します。さらに里崎選手も四球を選んで無死1・2塁と一発同点の場面となります。しかし、大松選手の内野ゴロで1死2・3塁としたものの、続くズレータ選手の内野ゴロで1点を返すにとどまります。
 8回、三番手の小宮山投手がいきなり二塁打を打たれ、内野ゴロと四球で1死1・3塁として降板します。すると四番手になんと本日一軍復帰したばかりの小林雅英投手が登板。いい当たりはされますが、二人を抑え、追加点を与えません。
 その裏、二番手の武田久投手に対し、先頭の今江選手が安打で出塁します。しかし、続くTSUYOSHI選手が併殺に打ち取られ、結局三人で終了。反撃の糸口がつかめません。
 9回も小林雅投手が続投。しかし、安打の後にヒットエンドランを決められ、無死1・3塁となってしまいます。ここで五番手に高木投手が登板するものの、田中賢選手にこの日二本目の適時打を打たれると、続く稲葉選手にも詰まらせながら右前に運ばれます。高木投手はあと二人投げると、途中出場の中嶋選手との今季初の「元ブレーブス対決」が実現するところでしたが、残念ながらここで降板となってしまいました。
 マリーンズは4点差ながら、ここで六番手に荻野投手を投入します。しかし、途中から代走で入っていた陽選手に適時二塁打を打たれるなど、得点を加えられ、結局この回6失点。これで試合は完全に決まってしまいました。
 その裏、ファイターズはセーブのつかない局面ながら、「優勝投手」としてマイケル中村投手を投入。1死からサブロー選手と里崎選手が連打しますが、反撃はここまで。大松選手、さらにはズレータ選手が打ち取られ、9対1でファイターズが大勝。そして昨年に続くパリーグ優勝を決めました。観客数は3万14人でした。
 その後は、胴上げ・優勝監督インタビュー・選手による左翼席ファンへの挨拶が行われました。生で胴上げを見たのは、1985年にタイガースが神宮で優勝した時以来でした。前回は外野席でしたので、何がなんだか分かりませんでしたが、今回は内野席なので、比較的よく見えました。

 これでファイターズは二年連続優勝。連覇は両リーグあわせて1999年・2000年のホークス以来です。それだけに余計強さが際だつと言えるでしょう。さらに、昨年の優勝メンバーから、新庄選手が引退し、岡島選手がメジャー入り。さらにリーグ二冠でMVPを取った人までFAで出て行くなど、戦力低下が顕著でした。率直に言って、私も連覇はかなり難しいと思っていました。そのうえ、昨年12勝で新人王だった八木投手まで、故障もあってほとんど働けませんでした。
 一方、目立ったトレードもなければ、即戦力新人の入団もなく、目立つ補強と言えば、昨年、イーグルスで活躍したグリン投手の加入くらいでした。そのような中、工藤選手をはじめ、昨年ファームにいた若手が着実に力をつけて、それらの穴を埋めていったわけです。そのようなチーム作りも含め、大いに賞賛できる連覇と言えるでしょう。
 一方のマリーンズは成瀬投手の大飛躍、移籍で加入した早川選手の活躍などの底上げはありました。しかし、福浦選手とズレータ選手が入れ替わりのような形で長期離脱するなどの主力の怪我がありました。さらには小林雅英投手・清水直投手といった、昨年までの中心選手が、大きく成績を落とすといった事もありました。
 それらの穴を埋めきるだけの若手の台頭がなかった事が、ファイターズと結果を分けた原因かもしれません。
 しかし、今年は、制度の関係で、優勝が決まった後もまだ雪辱ができます。一昨年も、一位のホークスと同じくらいの差がありながら、ポストシーズンで逆転しました。今年も、対ファイターズの成績は現時点で一つ負け越し。明日勝てば五分となり、これも一昨年の対ホークスと同じです。
 ぜひとも10月8日からのクライマックスシリーズではまずホークスに勝ち、さらに頂点をかけてファイターズと戦い、この日の雪辱を果たして欲しいものです。

 福岡のホークス対イーグルスは大隣投手と朝井投手が先発。3回までともに1安打無失点でしたが、4回に大隣投手が突如崩れます。安打と四球で走者をためて帰されるという、前回の登板と同じような展開となり、前回と同じく、この回、7点が入ります。
 その後、ホークスも反撃しますが、走者は出るも得点はなかなか入りません。イーグルスが7安打7点なのに対し、ホークスは14安打3点。勝ったイーグルスは対ホークス勝ち越しを決めています。観客数は3万2千6百人ほどでした。

 大阪ドームの合併球団対ライオンズは岸田投手と松永投手が先発。初回にライオンズが犠飛で先制し、さらに相手守備の乱れで2点目も挙げます。
 さらに1点差に迫られた6回には江藤選手の代打適時打で追加点。さらに8回には一軍初出場初スタメンの松坂選手にプロ1号が出るなど、6対1でライオンズが快勝しました。観客数は1万1千3百人ほどでした。
 これで合併球団は、合併後3年目で初の最下位となりました。2004年の球団合併の話が出たときに、宮内オーナー等は「合併して強豪球団を作り、タイガースに対抗する人気を得る」などと言っていましたが、この結果には笑うよりありません。
 かつて、オリックスは強豪球団ブレーブスを買収し、さらに日本野球史上に残る天才であるイチロー選手を偶然のような形で獲得し、一時期は連覇もしました。しかし、そこからは、坂を転がるような弱小球団になりました。そして、「球団合併」という究極の補強方法を使ったにも関わらず、Aクラスに一度も入れず、三年目で「定位置」を獲得したわけです。ある意味、天才的なまでの球団経営力と言えるでしょう。

 甲子園のタイガース対カープは福原投手と宮崎投手が先発。2回に先制された福原投手は、一気に4点を失い、この回途中で降板となってしまいます。
 一方、打線は宮崎投手を打てず、その間に1点を追加され、5対0となります。
 8回に桧山選手と今岡選手の適時打、9回には桜井選手の9号ソロで反撃をしますが、時すでに遅し。カープが5対3で逃げ切っています。
 タイガースは甲子園最終戦を白星で飾ることができませんでした。観客数は4万8千5百人ほどでした。

 横浜のベイスターズ対スワローズは三浦投手と石井一投手が先発。ともに7回を3安打1失点で抑え、同点でむかえた8回、四球と失策でむかえた2死1・3塁の好機に田中浩選手が適時打を打ってスワローズが勝ち越し。これが決勝点となり、3対1でスワローズが勝っています。また、これにより、ドラゴンズのクライマックスシリーズ出場も決定しています。観客数は7千2百人ほどでした。

 なお、山形ではファーム日本選手権のドラゴンズ対読売が開催。深田投手と川井投手の先発で始まり、読売が序盤に2点を先制します。しかし、堂上剛選手のソロで1点差としたドラゴンズが、森岡選手の2ランで逆転。さらに終盤に点を重ね、7対2で勝っています。観客数は9千1百人ほどでした。

2007年09月30日 01:45